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モーグル「銅」の堀島行真は“最大の大技”を出さない方が良かった? 金・銀のライバルも「イクマは最高」と絶賛した滑りへの“不可解採点”を検証
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矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byNanae Suzuki/JMPA
posted2026/02/14 11:04
モーグルで銅メダルを獲得した堀島行真。一人だけ「コーク1440」の大技を決めたが採点で敗れたことに疑問の声も上がった
ウッズと同点ながらターン点の差で銀メダルと涙をのんだキングズベリーは、堀島が長年尊敬する選手。今回が最後のオリンピックだと公言しているワールドカップ通算100勝のレジェンドだ。堀島を自身との合同練習に招いたこともある。
「わたしも同じ思いです。1440をオリンピックで行うのはとても素晴らしいことです。簡単ではありません。私のキャリアで彼は最も強い相手でした。毎週末、競い合ってきました。私がまだここにいる理由の一つです。彼は私をたくさんプッシュしてくれますし、私も彼をプッシュしています」
堀島は2人のコメントを静かなたたずまいで聞いていた。
もう一回チャンスが来れば……
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会場実況の「歴史を作った」という叫び声、ライバルの称賛。それは真実だ。
銅メダルに対してはあらためてこのように感想を述べた。
「2大会連続というのは一つ大きいのかなと思います。北京五輪を経てより応援が大きくなったと思うので、それが金メダルにつながらなかったということはすごく悔しい思いですね。でも、同じ銅メダルでも道のりは全然違って自信のあるものになっています」
そしてこのように言った。
「もう一回チャンスが来れば取れるんじゃないかなと思っています」
もう一回のチャンスとは、次に控えるデュアルモーグルであり、4年後の冬季五輪でもある。デュアルモーグルに関しては、中京大学の学生だった17年世界選手権で男子モーグル界初の金メダルに輝いた時、堀島はデュアルモーグルも制して2冠に輝いている。こちらも得意だ。
「今、りんごを食べているんですけど、これも次の準備。今、後ろにいるドーピング(検査員)が早く尿を出して検査できるように、ご飯食べて水を飲んでって感じですね。デュアルモーグルはスピードの次元が一段階上がるので、その中で頭を働かせながら、隣に選手がいる中でどう向かっていくか」
すでに次の“チャンス”へ気持ちを切り替えている。


