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モーグル「銅」の堀島行真は“最大の大技”を出さない方が良かった? 金・銀のライバルも「イクマは最高」と絶賛した滑りへの“不可解採点”を検証 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byNanae Suzuki/JMPA

posted2026/02/14 11:04

モーグル「銅」の堀島行真は“最大の大技”を出さない方が良かった? 金・銀のライバルも「イクマは最高」と絶賛した滑りへの“不可解採点”を検証<Number Web> photograph by Nanae Suzuki/JMPA

モーグルで銅メダルを獲得した堀島行真。一人だけ「コーク1440」の大技を決めたが採点で敗れたことに疑問の声も上がった

「5位通過になったところで1440かなという思いはあった。練習の段階でも決まっていたので、それも込みで、やっていきたいなという思いでした」

 エアの選択に関してはこのトリックに懸ける堀島の思いも色濃く出ていた。

 銅メダルだった北京五輪以降の4年間は「金メダルを獲るために何が必要か」を考え抜き、実行していく毎日を積み重ねてきた。2年前には夏でも室内で雪上練習ができ、イタリアと同じタイムゾーンであるノルウェーに練習拠点を変更。その中でミラノ・コルティナ五輪金メダルの切り札として「コーク1440」に取り組み、通算100本打ち込んで完成度を上げた。

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「このためにやってきたのが1440だし、決まれば金メダルだったと思う。もし1080に変えて決まらなかったらおそらく何も(メダルは)ない。そういう状況だったと思うので、1440はこの銅メダルをつなぐための技だったのかなと思う」

金・銀のライバルたちも堀島を絶賛

 見る者にとっては釈然としない部分の残る採点結果だったが、堀島は悔しさをぐっとこらえ、どこまでも謙虚にこう語る。

「自分の感覚では4位だったウォルター(・ウォルバーグ)選手(スウェーデン)の方が実際は良かったのかなと少し思っている。なので、メダルは満足というか、1440のおかげで取れているなとは感じています」

 五輪の舞台で大技に挑んだ堀島には、会見で同席したライバルたちからも絶賛の声が挙がった。

 金メダルのウッズはこのように言う。

「イクマは最高のアスリート。私はイクマが本当にそれを目指していることを知っている。私はテレビモニターで1440を見たことがあるが、本当に素晴らしいことだと思っていた。これは最高のパフォーマンスだと思う」

【次ページ】 もう一回チャンスが来れば……

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