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「友達だと思っていたのに…」金メダリストが悲痛…ミラノ五輪ジャンプ競技でノルウェー“スーツ・スキャンダル”が残した遺恨「何の謝罪もないことが残念」
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雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byTsutomu Kishimoto/JMPA
posted2026/02/12 17:00
ミラノ五輪の男子ノーマルヒルで金メダルを獲得したドイツのフィリップ・ライムント。ノルウェーのスーツスキャンダルには複雑な胸中を明かした
「彼らが『ごめんね』と言ってくれたら許せる。でも…」
そのドイツ人のひとり、ライムントのメダリスト会見に戻ろう。
日本好きでも知られる王者は、それでも完全な決裂を望んでいるわけではなさそうだった。
「もし彼らが『ごめんね』と言ってくれたら許せると思う。『人間だし、いろいろあるさ。一緒に未来に目を向けよう』と言えるけど、そうでないのが悲しい。友達だと思っていたのに何の説明も、謝罪もないことが残念です」
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リンビクもフォルファンも今回のノルウェー代表に選ばれている。日本が銅メダルを獲得した10日の混合団体では、リンビクは4番手を任されて銀メダルに貢献した。
そのメダリスト会見で、今度はリンビクにライムントの発言についての質問が飛んだ。2度目のオリンピックに臨んでいる27歳は、表情を変えることなく言った。
「僕たちは親友だった。一緒にゲームもした。でも去年から彼がメディアで余計なことを言い始めたから、もう親しい関係ではいられなくなった。確かに悲しいよ」
リンビクも「でも、まだ手遅れじゃない」と言った。こちらもまだ心残りがあるのかもしれない。とはいえ、メディアを通じて舌戦を演じる2人が、そう簡単に和解するとも思えない。
1年近く経ってもいまだ尾を引くノルウェー事件。ジャンプ界に生まれた分断は、ヒルサイズを飛ぶような金メダリストであっても簡単には飛び越えられないほど大きい。

