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「まさか」に次ぐ「まさか」パラレル大回転で何が起きた? 波乱の連続で絶対女王は涙をこらえ…“不可解失格”斯波正樹は「何がどうなっているのか」
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矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byNanae Suzuki/JMPA
posted2026/02/09 17:10
絶対女王レデツカが準々決勝で敗れると、連鎖反応のようにW杯ランク1位の三木も敗れた。男子の斯波の不可解な失格も含め、パラレル大回転は波乱の連続に
W杯ランク1位の三木までも……
準々決勝第4組の三木は、レデツカの敗退をスタートエリアで見ていた。三木は午前中にあった予選でバランスを崩しながらも粘り強く滑りきり、予選を3位の好位置で通過していた。16人による決勝トーナメント1回戦では青コースを滑り、ケイリー・バック(カナダ)に0.22秒差で辛くも勝利。しかし、赤コースを選択した準々決勝ではバランスを崩してしまい、最後まで巻き返せないまま地元イタリアのエリザ・カフォントにわずか0.02秒差で敗れ去った。
決勝まですべてのレースを見届けた後に取材エリアにやってきた三木は、「金メダルを持ってくると言ったのに、表彰台にも届かず、純粋に悔しい気持ちでいっぱいです」と言葉を振り絞った。
だが、頭の中は既に整理されていた。
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「結果については、やりたいことはしっかりと体現できたかなって思いますし、何よりこの大舞台を楽しんで攻めることができました。0.02秒(の差)で負けてしまったのは今の自分の実力なんだなと受け止めることができています」
レデツカの敗退による心理的な影響はあったのだろうか。
三木は、「正直ありました。優勝できる可能性が少し上がったというのは彼女が強い選手であるだけに、やっぱり思ってしまいました」と言った。
「その後すぐに自分の滑りに集中したのですが、そういうちょっとしたアクシデントというのも試合の直前だと響いてくるのはあるのかな」
コース選択のわけ
ただ、「赤コース」を選んだのはレデツカの敗退とは無関係だったという。
「レッドコースは、最後の方で差して勝つという勝ち方が多くて、赤の方がいいんじゃないかということを上でスタッフさんと話していました。今シーズンは何度かコース選択で後悔することもあったので、後悔だけはしないようにということで、思い切って赤を選択しました」
結果的にコースの終盤でミスが出てしまったため、わずかな差で敗れたが、「全部ひっくるめて今の実力。何かあったら6位になってしまう選手であるということ」と現状を見つめた。
だからこそ、すぐに次に向かっていくための言葉が自然と出てきた。


