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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「実業団の選手にワクワク感を感じない」青学大・原晋監督が別大マラソン後に語った“言葉の真意”は?「遠足に行く感じじゃない…疲れ切っている」
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph byYuki Suenaga
posted2026/02/05 06:01
箱根駅伝をトレーニングに使ってのマラソン挑戦というメソッドを確立しつつある青学大の原晋監督
来年の箱根駅伝に向けた布石であること。そして、平松のランナーとしての可能性を押し広げようとしたこと。少し困難なチャレンジは人を大きく変える。原は若者の背中をさりげなく押していたのだ。
「もうラクですよ。(箱根駅伝は)半分の距離ですから」
平松は苦闘から何を得たのだろう。原の回答は、いかにも明快だった。
「もうラクですよ。(箱根駅伝は)半分の距離ですから。一度走っているとハーフマラソンの距離は苦になりません」
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日が傾いたゴール地点の競技場前には、青山学院大のランナーを一目見ようと、ファンが大挙して押し寄せて来ていた。
箱根駅伝の衝撃ははるか遠く大分にも達していた。フレッシュグリーンのタオルを持ち、「朝日」と書いたうちわを掲げるファンもいた。それは1月中旬、全国都道府県対抗男子駅伝が行われた広島でも見られた光景だった。鈴なりの観客の前で即席の報告会を開くと、一斉にスマートフォンを向けられ、喝采を浴びた。
名調子で司会を演じた原は上機嫌で言う。
「瀬古(利彦)さん以来のフィーバーじゃないですか。これだけ競技場に人が集まったのは。出待ちの人がこれだけいるのは……相当、インパクトを与えています。陸上界、長距離界がおおいに盛り上がっていると肌で感じますね」
そして、こうも言葉を添えるのだ。
「何のために走るのかと言ったら、皆さんに喜んでもらうために走っているんです」
ただ走るだけの営為には、いろんなものが詰まっている。青山学院大にとどまらず、無数の学生ランナーたちが踏みだす一歩は日本マラソン界の未来となる。

