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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「実業団の選手にワクワク感を感じない」青学大・原晋監督が別大マラソン後に語った“言葉の真意”は?「遠足に行く感じじゃない…疲れ切っている」
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph byYuki Suenaga
posted2026/02/05 06:01
箱根駅伝をトレーニングに使ってのマラソン挑戦というメソッドを確立しつつある青学大の原晋監督
だが、定説は怖い。常識にとらわれれば考えることを放棄し、どこにも翔べなくなる。少なくとも原はそういう類いの呪縛とは無縁の人である。
「気軽にマラソンを走る感覚でやったら、箱根駅伝をマジメに取り組んでいるチームの子だったら走れます。実業団の選手がスタートラインに立つときにワクワク感を感じない。みんな疲れ切っている。いまから遠足に行く感じじゃないんです。いまから修行に出かけるぞという顔つきをしている」
旧弊に対するアンチテーゼには、レールから逸脱することを厭わない指導者としての姿勢が表れている。
中盤過ぎまでは先頭集団に食らいついた平松
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果たして平松は力走した。
トップランナーの一団は別府から大分の市街地に向かって南下していた。20kmを過ぎると、フレッシュグリーンの一群からひとり、またひとりと脱落していく。塩出翔太、宇田川瞬矢……必死に先頭集団に食い下がってきた荒巻朋熙の息づかいも乱れてきた。4年生たちが苦しむなか、平松は集団の後方をキープし、振り落とされまいと腕を動かした。
それでも、27km地点から、少しずつ遅れはじめた。陽光を浴びながらあがく姿を見ていた原は、RKB毎日放送のテレビ解説で心配そうに言う。
「気温が上がってくると苦手なので。日差しが出ないことを願うんですけどね。汗が出にくい病気になって、気温が上がると体内に熱がこもる。パフォーマンスがちょっと下がるんです」

