甲子園の風BACK NUMBER
「荒れた大阪の男子校」が激変していた…“負のイメージ”なぜ一新できた?「生徒のジャージはアディダス製」興國高の敏腕理事長が明かす変革ウラ側
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柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph byYuji Yanagawa
posted2026/01/15 11:02
1年生が22クラス、3学年あわせると60クラスというマンモス校になった興國高校(大阪)
「私はその子たちを見捨てるつもりはなかったし、過ちを過ちとして正さなければならなかった。出場辞退を決断するのは簡単だけど、事件に関与せず頑張っている子どもたちもいる。私は高い壁を与えられたら、それをよじ登って越えていくのが興國の生徒であると思っています。こうした世間の逆風の中、選手権に出場すれば罵声を浴びるかもしれないし、卵を投げつけられるかもしれない。SNSに何を書かれるかもわからないけれども、選手権に出場する覚悟はありますか、とサッカー部に問うた時に、生徒たちは『やります』と覚悟を決めた。高校野球の場合は都道府県の高野連に報告する義務がありますが、サッカーの場合は校長の判断で出場の有無を決められる。私は出場を決断しました」
その決断は正しかったと、選手権をベスト8で終えた今、草島氏は言う。
生徒のジャージはアディダス製…他校も視察に
以下、草島氏に日本一の男子校にまで成長させた学校改革の一部を聞いた。
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——この部屋(応接室)に飾られたアスリートアドバンスコースのジャージも、一般的な高校で選ばれるような国内メーカーではなく、アディダス製です。デザインも学校指定のジャージには見えません。オシャレな制服だけでなく、学校指定のダウンジャケットがある学校も珍しいですね。
草島 一般生徒のジャージもアディダス製ですし、ワンマイル(1.6キロ)の買い物に行っても恥ずかしくない体操服にしようというコンセプトのもと、デザインを決めました。オフィシャルのダウンジャケットがあるのも珍しいでしょ? うちのこうした取り組みに対して、いろいろな学校が視察にいらっしゃいます。
——今では、いわゆる「3K」のイメージからはほど遠い印象です。
草島 ハハハハ、3Kとは懐かしい! 2代目の理事長である父の時代が3Kの極みでしたね(笑)。
なぜ「日本一の男子校」に生まれ変わることができたのか。草島理事長との問答がつづく。
〈つづく〉

