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「荒れた男子校」負のイメージ消えず…甲子園出場も“閉校決定”「校舎も建て替えて…潰れる学校に見えなかった」東大阪大柏原37歳監督が明かすウラ側
posted2026/01/15 11:00
高校野球の激戦区・大阪大会を制して昨夏の甲子園出場を果たした東大阪大柏原
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柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph by
Yuji Yanagawa
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2025年(昨年)の夏、私立の男子校である東大阪大柏原を14年ぶりに夏の甲子園に導いた土井健大監督(37歳)にとって、その話はまさに寝耳に水だった。
昨秋の大阪大会を終えたあと、学校法人村上学園の村上靖平理事長に呼ばれた土井監督は、2027年度より学校の生徒募集が停止され、(今春に入学予定の生徒が卒業する)2029年3月をもって同じ村上学園が運営する東大阪大敬愛に吸収されることを聞かされたのだ。つまり、東大阪大柏原は3年後に閉校になることが決定した。校名もそこで消えることになる。
「潰れる学校には見えなかった」
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土井監督は言う。
「そりゃあ、驚きました。確かに生徒数は少ないかもしれませんが、校舎も2016年に建て替えたばかりで新しく、潰れる学校には見えなかった。ただ、スポーツの強い学校としてアピールしていくのか、男子校としての魅力をアピールしていくのか、そのあたりがはっきりしていなかったのかもしれません。柏原がなくなることを聞いて、僕自身が考えたのは、とにかく預かっている生徒のメンタルケアですね。不確定なことを伝えて不安をあおるのではなく、確定していることだけ伝えて、動揺がないようにしていました。生徒も僕に『ついていく』と言ってくれた。ありがたかったですね」
1963年に柏原女子高校として創立された同校は、1970年から男子校に転じ、2006年に東大阪大柏原となった。全国の男子校や女子校が共学化して門戸を広げる潮流のなか、男子校であることを貫いてきた。硬式野球部は2011年の夏、そして昨年と、いずれも大阪大会の決勝で大阪桐蔭を破って甲子園に出場した。それだけでなく東大阪大柏原は、2016年に事実上の廃部を決めていたあのPL学園の最後の対戦相手としても記憶されている。

