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「それじゃあダメだぞ」宮浦健人に染みつく“鎮西高校での3年間”…11月に急逝した畑野監督「常に謙虚でいることが大事だ」いまも心に刻む恩師の教え
posted2026/01/06 06:00
今季からウルフドッグス名古屋でプレーする宮浦健人(左)。12月の天皇杯では優勝に貢献し、MVPを受賞した
text by

米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
JVA/AFLO SPORT
「明らかにミヤウラはアンストッパブルだった」
12月に開催された天皇杯全日本バレーボール選手権大会で、初めて決勝に進出したヴォレアス北海道のエド・クライン監督は、初優勝を阻んだウルフドッグス名古屋のオポジット・宮浦健人を手放しで賞賛した。
エド監督の言う通り、決勝での宮浦は手のつけられない状態だった。スピード、パワーを兼ね備えたスパイクを次々に決めてヴォレアスの躍進を止めた。31本のスパイクを打って21本決定、67.7%という驚異的な決定率を残し、大会MVPに輝いた。
百戦錬磨のベテランも魅了する存在感
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今季はジェイテクトSTINGS愛知からウルフドッグス名古屋に移籍し、速い攻撃に挑戦している。SVリーグの序盤戦はまだ速いコンビに慣れずブロックに捕まる場面もあったが、試行錯誤の末、天皇杯で完全につかんだようだった。
それでも試合後は宮浦らしい謙虚な言葉が並んだ。
「最初は(速いコンビに)なかなか適応できない部分もあったんですけど、徐々に打ち方や助走の仕方を掴めてきたし、深津(英臣)選手がいつもいいセットを上げてくれるので、今はうまくやれているのかなと思います」
35歳になったセッターの深津は、「彼は『今、バレー人生で一番速いトスを打っている』と言っていました。最初は手こずって、お互いにストレスが溜まるところもあったんですけど、彼は本当に周りのコーチや選手、いろんな人の話を聞いて、自分のものにしていった。今ではすごく速くて、高くて、幅の広い攻撃ができている。何本か自分のトスミスもあったんですけど、うまく処理してくれた。世界のエースだなと思いましたね」と宮浦の努力に敬意を表した。
宮浦のバレーに対する真面目で謙虚な姿勢は、どこに行っても周囲の信頼を引き寄せる。WD名古屋のリベロ・渡辺俊介(37歳)も優勝後こう語った。
「うちの大砲ですので、心配とかそういうのはなく。苦しんだ部分も見てきましたが、その中でも常に成長し続ける姿というのはすごく刺激的に見えました。試合を重ねるごとに成長している健人がすごく頼もしく見えたし、困ったら健人に持っていこうというものが自分の頭の中にあった。僕が二段トスをセットして、健人が決め切ってくれた場面があったんですけど、困った時に健人に託すというファーストチョイスは間違っていなかったし、それに応えてくれた健人には本当にありがとうございましたと言いたいです」

