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佐々木麟太郎「一本釣り」確信のはずが…ドラフト衝撃の競合指名“全ウラ側”ソフトバンクの周到な戦略と現場でわかった「意外な新事実」―2025年下半期読まれた記事
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2025/12/28 06:01
佐々木麟太郎に1位で競合指名という特大サプライズがあったドラフト会議。釣り好きで知られる城島CBOは「一本釣り」ならずも当たりくじを釣り上げて満面の笑み
ヤクルト以外にも佐々木を上位候補のリストに入れていたチームはあったが、同様にリスクの高い指名を避けた。ある球団幹部は「この状況で佐々木を1位指名できるのは、戦力に余裕があるソフトバンクくらい。ベイスターズはある意味で独自路線のところがあるので、営業面を重視して集客の目玉を獲得したかったのではないか」と分析した。
「速攻」の交渉攻勢の行方は
交渉権を獲得したソフトバンクは、その場で王貞治球団会長が電話で本人と話すなど“速攻”を見せた。今後は城島CBOが近日中に佐々木の父である花巻東高野球部の佐々木洋監督にあいさつに出向くほか、11月中にはスタンフォード大を訪れて本人に指名あいさつを行う。
「彼が打席に立つとワクワクするような、彼の打席まで見て帰ろうというような選手になってくれると思います。何よりうちには王会長という世界のホームランアーティストがいるわけですから、彼には是非、868本のその先、王会長が見てない景色も見てほしいなと思います」(城島CBO)
何から何まで初モノ尽くしとなる、海を越えた「ドラ1・佐々木麟太郎」との入団交渉。メジャーのドラフトまで8カ月余り、その動向に注目が集まる。

