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兄との比較は「つらいと思ったことはなくて…」清宮幸太郎の弟・福太郎に聞く“大学で野球を辞めるワケ”「いつかは諦めなきゃいけない時がくる」 

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清水岳志

清水岳志Takeshi Shimizu

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photograph by(L)Takeshi Shimizu、(R)Hideki Sugiyama

posted2025/12/05 11:01

兄との比較は「つらいと思ったことはなくて…」清宮幸太郎の弟・福太郎に聞く“大学で野球を辞めるワケ”「いつかは諦めなきゃいけない時がくる」<Number Web> photograph by (L)Takeshi Shimizu、(R)Hideki Sugiyama

大学で野球を辞める決断をした清宮福太郎(左)。兄・幸太郎は日ハムで主力として活躍している

 プレーヤーの先輩として、兄のバッティング技術をX(旧ツイッター)で参考にしたこともあったという。

「右左で多少違うんですけど、見習うところは多いです。インコースのさばき方なんかは体の近いところで捉えていて、難しい技術ですがすごく上手いなと思います」

 幸太郎はプロ入り後、あるタイミングから生活のストイックさを増していった。その変化に、弟は近いところで触れていた。

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「野球技術の前に、私生活の意識の高さも日ごろから目の当たりにして、感心していました。朝食を食べる前に兄はジョギングをするんです。面倒くさいなと思う日もあるはずなんですけど、毎日本当に汗だくで帰ってくる。その習慣も続けられていて尊敬します。それと食事です。脂身の多いものとか体に悪いと言われているものは全然、食べないんで。とんかつを食べたいとか、聞いたことがない」

 その幸太郎はプロ入りして8年になる。今季は最多安打のタイトルにあと1本というところまで迫った。今や日本ハムの欠かせない中心選手だ。そしてこの先、メジャーという選択肢はあるのだろうか。

「行けるなら行きたいと思っていると思いますけど、まずは目の前のシーズンでいかに結果を残すかを考えていると思います。表立っては、すごく意識しているようには見えないですね」

 実は「兄とはそんなに連絡を取るわけではない」と笑う。ただ、節目、節目の一言に救われてきたという。

「高校で最後の夏に負けた時とか、今シーズンも明治に負けて優勝がなくなった時とか、連絡はくれるんで。『早慶戦で勝つか負けるかは大違い。最後までやり切るんだぞ』と言われました」

最終戦でのヒットを見て…「最高の弟!」

 今回、早慶戦でヒットを記録したことを喜んで幸太郎もSNSで発信している。

《これは福太郎にしかできない野球人生。誇りに、自信に変えて生きていけ! とりあえず、おつかれさま!》

 この投稿は《最高の弟!!》と締めくくられている。

 福太郎もこの書き込みは読んだという。もちろん「いつか《最高の兄》という言葉を送りたい」という。

 そして、大学卒業後はそんな兄とは異なるフィールドで、また新たな戦いがはじまることになる。では、福太郎が目指すのはどんな道なのだろうか?

<次回へつづく>

#3に続く
野球の「次」はどこへ行く? 大学で“引退決断”…清宮幸太郎の弟・福太郎(22歳)が描く未来図「ラグビーW杯に心を揺さぶられて…」
この連載の一覧を見る(#1〜3)

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