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「高卒ドラ1が2人も“わずか4年”で戦力外通告」ホークスOBが語る「正直驚いた」風間球打（ソフトバンク）＆森木大智（阪神）…「戦力外“早期化”のウラ側」
posted2025/12/01 11:04
2021年ドラフト1位でソフトバンク入りした風間球打。4年目を終えた後、戦力外通告を受けた
text by
遠藤修哉Naoya Endo
photograph by
JIJI PRESS
かつて「ドラフト1位は金の卵。高卒は最低でも5～6年は期待し、様子を見るもの」と言われた時代は、もはや遠い過去のものとなったのだろうか。球団は選手の将来性に対する「伸びる／伸びない」の判断を早め、育成と見切りのスピードは、これまでにないレベルへと加速している。
このシビアな現実を、我々はどう捉えるべきなのか。NPBの元投手で、NHKの野球解説や明治大学野球部の投手コーチも務める武田一浩氏は、核心を突く。【全3回の2回目／第1回、第3回も公開中】
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「高卒4年目＝大学4年のドラフト候補と比べられた」
「いまの阪神、ソフトバンクは戦力的に完成したチームだから、ドラフトでも即戦力より3～5年後を見据えている。つまり、かなり期待値込みで高校生を獲得しているという事情もあるだろうけど、それにしてもこの2人の戦力外には驚いた。しかし冷静に考えてみると、高卒で入って4年目というのは、大学4年生と同じなんだよ。彼らの同級生たちが大学に進学して、そして即戦力として今ドラフトにかかるか、かからないかというタイミング。ここでプロ野球選手として芽が出ていない、一軍で一度も投げていない選手なら、そこから急激に伸びる確率はかなり低い。大学4年生のドラフト候補より“実力が劣る”と判断されたんだろう」
さらに武田氏は、近年の戦力外通告が早期化している背景に、選手の成長曲線が早い段階で見極められるようになったことがあるという。特に、アマチュア時代から完成度が高かった選手ほど、プロ入り後の「伸び代」が少ないケースが見られるのだとか。
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「森木は中学時代に150キロを投げていた。そういう、いわゆる“早熟型”の選手は、プロに入ってからが難しい。アマチュア時代に投げすぎて体が“擦り切れている”ケースもあるし、身体能力のピークが早く来てしまって、プロのレベルではもう伸び代が残っていないこともある」
森木は、中学時代の全国大会で軟式球として史上初の150キロを記録した「スーパー中学生」として脚光を浴び、高知高校に進学後は甲子園出場こそ叶わなかったものの、球速は最速154キロまで伸び、「藤川球児の再来」と期待され、阪神にドラフト1位で指名された。
