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「日本人は移籍金が安いからね」プレミアリーグ監督&スカウト部長らが語る”英国の日本人獲得ブーム”「”無名の”若手Jリーガーも狙っているよ」

posted2025/11/28 11:05

 
「日本人は移籍金が安いからね」プレミアリーグ監督&スカウト部長らが語る”英国の日本人獲得ブーム”「”無名の”若手Jリーガーも狙っているよ」<Number Web> photograph by Getty Images

U-22代表、11月のイングランド遠征。「とにかく今、日本人選手が欲しい」その現場で現地記者が聞いたこととは

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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「選手たちはよく鍛錬されていて、システムもよく機能している。特にボールの動かし方が素晴らしい。攻撃面のパフォーマンスがよかった」

 U-22日本代表をこう絶賛したのは、プレミアリーグ・ボーンマスを率いるアンドニ・イラオラ監督だ。

 大岩剛監督率いるU-22代表はイングランド遠征を行ない、11月14日にU-20イングランド代表、17日にボーンマスのユースチームと強化試合を行なった。結果は、イングランドU-20戦が1−1の引き分け、ボーンマス戦が2−0で勝利。遠征を1勝1分で終えた。

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 今回のU-22代表については、少しばかり説明が必要だろう。

 U-22代表とされるが、実質的に20歳以下の選手で編成されている。このチームの目標は、3年後に行われる2028年ロサンゼルス五輪である。原則として五輪の男子サッカーは23歳以下で争われるため、今回の遠征は2005年以降生まれの20歳以下の編成で臨んだ。チームを指揮するのは、パリ五輪に続き大岩監督だ。

 このU-22代表が、イングランド遠征で本格的に始動した。遠征2戦目はボーンマスの練習場で“無観客試合”として行われ、トップチームを率いるイラオラ監督が視察に訪れた。レアル・マドリードやトッテナムの監督就任も噂されたことがあるイラオラは、時折笑みを浮かべ次のように話した。

「日本はチームプレーと組織力が非常に優れている。日本の選手は皆、チームのために献身的にプレーできる。個々の能力も高いが、ボールを持った時と、持っていない時の役割分担をきちんと理解している。そして今日のように全員一体となってプレーすると、常に破りにくいチームになる。素晴らしいね」

イラオラ監督「左サイドバック(=小杉)は素晴らしい」

 イラオラ監督の言葉通り、日本はボーンマスを圧倒した。15歳から22歳までの幅広い年齢の選手で編成したボーンマスユースを相手に、日本は試合の主導権とボールを握り続けた。フォーメーションは4−3−3。30分にインサイドMFとして先発した嶋本悠大(清水エスパルス)が左CKを直接決めると、44分にも嶋本が追加点。後半はボーンマスが持ち直して攻め込む時間もあったが、日本はうまく対応して2−0で勝利した。

 試合後、イラオラ監督に「日本代表で印象に残った選手はいましたか?」と尋ねると、スペイン人指揮官は「たくさん良い選手がいて気に入った」と語った。

【次ページ】 「“無名の”日本人選手を熟知」ボーンマススカウトに驚いた

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