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「相手によってサッカーを変えていける」遠藤航の自信、「戦術が浸透している」谷口彰悟の手応え…2026年の代表は“史上最強”なのか?
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佐藤俊Shun Sato
photograph byAsami Enomoto
posted2025/11/23 17:04
年内の活動を終了した日本代表。主将の遠藤らはW杯イヤーに向けて、現在のチーム状況をどう見ているのか?
ボランチでは佐野海舟が傑出した才能を見せ、チームの主力の座につきつつある。これまでのチームでは、遠藤航と守田が不動の鉄板コンビだった。だが、今は佐野のパートナーが誰になるのか、という次元まで存在感を高めてきた。
アルベルト・ザッケローニ監督時代、長谷部誠と遠藤保仁がボランチの鉄板だったが、ブラジルW杯1年前から山口蛍が台頭してきて、最終的にW杯本番では山口がスタメンになるに至った。ちょうどそれと似た変化が、今のボランチにも起きている。
いい緊張感が生まれている
左サイドでは三笘が絶対的な存在だったが、今は中村敬斗が溌剌としたプレーを見せ、レギュラーポジションを確保しそうな勢いだ。こうした新しい選手の台頭やサブだった選手の猛烈な追い上げが主力選手に刺激を与え、「チームにいい緊張感」(堂安律)が生まれている。それが主力のプレーにも影響しているようだ。
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堂安自身、プレーの質が非常に高くなり、以前以上の存在感を示すようになった。久保建英も負けられないという意識でプレーしているのが見て取れるようになった。各ポジションで新たな競争が起き、新陳代謝がいい方向に働き、W杯に向けてのチーム作りが極めて正常に、“真っ当に”進行しているように見える。
「新しい選手の活躍で、チーム内の競争力がかなり上がりましたし、戦術がチームにかなり浸透したのが結果に結びついているんじゃないかなと思います」
谷口は、そう語る。
「僕は、1年間ブランクがあった中、10月に代表に戻ってきたんですけど、メキシコ戦やアメリカ戦もみんな手応えを感じていたようですし、それを結果に結び付けたいと思っていたところで10月の2試合を迎えました。そこでみんなと一緒にプレーして、チーム戦術を思い出しつつ、1年前と違ってかなり積み重ねができて進化しているのを感じました。3バックの戦い方とか、かなり積み重ねてきているところがあったので、1年前と比べて戦術的な浸透はかなり進んでいると思います」


