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核心にシュートを!BACK NUMBER
「やらないんで…はおかしいでしょ!?」堂安律が笑顔で語る“超万能ウィングバック論”日本代表ガーナ戦もスタメン、ケガの鎌田大地の代わりは?
posted2025/11/14 11:06
ウイングバックの概念を変えるプレーを見せる堂安律。ガーナ戦もスタメンとみられる
text by

ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Kiichi Matsumoto
攻撃的ウイングバックが持つ“諸刃の剣”
2025年10月、日本代表が史上初めてブラジルを倒した試合では、日本代表の10番を背負った堂安律がピッチ内外で大きな活躍をした。
日本の1点目の場面では、相手に渡ったボールを即時奪回するためのカウンタープレスをかけたことで、相手DFのミスを誘うきっかけを作った。2得点目でも、伊東純也との連係で右サイドを崩した。また、ハーフタイムにはキャプテンマークを巻いた南野拓実とともに森保一監督のもとを訪れて、後半からの戦い方の修正を提案している。
ただ、両サイドのウイングバック(WB)に、低い位置でのプレーや守備を売りにしている選手ではない堂安や三笘薫、中村敬斗らが起用される3-4-2-1システムでは、どうしてもひずみが生まれる。
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9月のメキシコ戦では彼らが守備に奔走させられる場面があった。ブラジル戦でも1失点目、2失点目ともに、「DFラインでプレーすることに慣れている選手であれば別の動きをしていたはずだ」と思えるような場面が出た。
一長一短のあるシステムについて森保監督に直接尋ねたところ、「まずは攻撃も守備もできる選手だと思ってウイングバックは起用しています」と切り出し、以下のように続けた。
「アジア予選の中で実際にこれまで起用してきた選手、予選を終えてからの4試合は攻撃的な選手を中心にフィードバックできたとは思いますが、そこは攻撃に特長を持っている選手でも守備ができないとは全く思っていないので、できていないところは改善してもらえるようにしたいと思っています。ただ、おっしゃるように、攻撃、守備に特長があるのかは選手によって違うと思いますので、成果と課題というよりも、チームの戦い方ということで選手起用をしていきたいなと思います」
やらないんで…と言ったらおかしいでしょう!?
では、ピッチに立つ当事者はどう考えているのか――。
ブラジル戦の2失点目では、ビニシウスが右センターバックの渡辺剛の注意を引き付けるような、巧みな動きを見せていた。とは言え、日本のシステムの特殊性をいったん脇に置き、セオリー通りに考えれば、日本のDFラインの裏へ飛び出すマルティネッリには堂安がついていくべきだった。
ただ最終ラインが本職ではない堂安が、そこまでやるべきなのか。本人に直接尋ねると、「そこは言い訳にならないと思います」と力強い言葉とともに、こんな答えが返ってきた。

