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「記憶に残る選手になれるように」ドルーリー朱瑛里(17歳)が“東大超え”アメリカ超名門校へ…貧血から“完全復活”で「田中希実独走」の背中を追える?
posted2025/11/14 06:00
9月に行われたU20日本選手権の1500m決勝では積極的にレースを引っ張ったドルーリー朱瑛里(津山高)。貧血によるスランプから復活しつつある
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別府響Hibiki Beppu
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AFLO
陸上界期待の中距離ランナーが選んだ新天地は、海の向こうの名門大だった。
アメリカ・シアトルにあるワシントン大学の陸上部は、公式インスタグラムでドルーリー朱瑛里(津山高3年)の加入を発表した。
ワシントン大はイギリスの教育専門誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』による最新の世界大学ランキングで25位に名を連ねる名門校だ(※ちなみに日本の東京大学は26位)。
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スポーツの面でも「ハスキーズ」の愛称で知られ、2024年からNCAA Division IのBig10カンファレンスに新たに加入した強豪校である。MLBで活躍したサンフランシスコ・ジャイアンツのティム・リンスカムなど多くの有名選手を輩出している。
今年の全米学生選手権では1500mでアベック優勝
陸上部も、特に中距離種目では全米トップクラスの強さを誇り、今年の全米学生選手権の1500mでは同大の選手が男女でアベック優勝を果たしている。昨年ルイジアナ州立大に進学した澤田結弥(浜松市立高)に次いで、2年連続での高校トップクラスの中距離選手の海外大進学という形になった。
ドルーリーは3年前の2022年夏、1500mで全中を制覇すると、翌年1月の都道府県対抗女子駅伝での「17人抜き」で一気に注目を集めた。
その後、地元・岡山でも有数の進学校である県立津山高校に進学した後も一昨年のインターハイ女子1500mで1年生ながら3位に入り、田中希実(New Balance)の持っていた歴代高1最高記録も更新。2年生になった昨年も4月にドバイで開催されたU20アジア選手権の日本代表に選出され、女子1500mで金メダルを獲得するなど、着実に成長を遂げてきていた。


