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「僕の目指しているところはそこじゃない」ポストシーズンはメンバー外…パドレス・松井裕樹“日本メディアが伝えない”メジャー2年目の献身と葛藤
posted2025/11/12 17:10
来季はパドレスリリーフ陣の勝ちパターン定着を目指す
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山田結軌Yuki Yamada
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Getty Images
今季のMLBは、ドジャースが球団初のワールドシリーズ連覇を果たして幕が降りた。スター軍団を擁するドジャースを倒すのはどこか。同じナショナル・リーグ西地区でその座を狙うのがサンディエゴ・パドレスだ。3連覇阻止へ、パドレスの課題と松井裕樹投手が果たす役割とはーー。
パドレスが“ドジャース王朝”を倒すためには、この2、3年内にチームを“完成”させなければ、希望は遠のく。
主力打者のマニー・マチャドとザンダー・ボガーツは来季ともに34歳になる。ベテランの領域に入り、一般的には体力や成績が下降すると言われる年齢に差し掛かる。今後、球団オーナーや編成責任者の方針次第では、補強資金をどれだけ投じることができるかも不透明だ。だからこそ、今季は大きなチャンスがあった。チームは90勝を挙げ、ワイルドカード2位でポストシーズンに進出。しかし、第1関門だったカブスに1勝2敗で敗れてしまった。
登録メンバーから外れたポストシーズン
メジャー2年目、松井裕樹はポストシーズンのワイルドカードシリーズで出場選手登録メンバーから外れた。チームには同行しながら、地区シリーズに進んだ場合に備え練習を続け、試合中はブルペンで戦況を見守った。
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捕手のエリアス・ディアスが左脇腹を負傷した影響でマイナーからルイス・カンプサーノとマーティン・マルドナドが昇格。通常は捕手2人だが、1人控え捕手を追加したことで松井はメンバー外となった。
「もちろんポストシーズンでマウンドに上げてもらえるように、シーズンを過ごしたい。そういうシーズンにしたいです」
終戦直後のシカゴ・リグレーフィールド。静かなクラブハウスで松井は3年目の抱負を問われ、そう答えた。

