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ベテラン記者が驚いた「佐々木麟太郎1位」じゃないソフトバンクの指名とは? 「チーム作り」のプランがハッキリ見えた球団は…ドラフト指名の“ホンネ評” 

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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photograph byYuki Suenaga

posted2025/11/01 11:03

ベテラン記者が驚いた「佐々木麟太郎1位」じゃないソフトバンクの指名とは? 「チーム作り」のプランがハッキリ見えた球団は…ドラフト指名の“ホンネ評”<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

1位競合で石垣元気(健大高崎高)の抽選に敗れたものの高校生を連続指名したオリックスの岸田護監督(右)。球団の狙いが見えるドラフトだった

 他の11球団が大学生を追うのなら、高校生は選りどりみどり、獲り放題だろう。おそらくは、そんな目のつけどころで、もし1位で石垣投手を獲得できていれば、藤川投手を2位にして、以降、順位を1つずつずらして全員指名できたのではないか。その推論は、他球団の指名結果から推して、十分にあり得た。

 藤川敦也、森陽樹は共に右腕の大器。1年間しっかり強化練習に励めば、アベレージで150キロ前後の線が見えてくる搭載エンジンの大きさ。藤川は福岡出身、森は宮崎出身の九州男児。共にはげしく意識し合いながら、先発ローテーションの新たな2枚に。

 佐藤龍月は左の中継ぎか、万が一、トミージョンの跡がモヤモヤした時は、スイングスピードとバットコントロールだってすでにプロ級だ。その快足、強肩も併せ、センターでも素晴らしい選手になれる。

5年後に振り返って…「神ドラフト」になるか

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 そして、全身のバネ抜群の窪田洋祐が長打力を生かして、走れるクリーンアップ。大学生で、高谷舟だって、同僚だった工藤泰己(広島4位指名)に負けない快速球投手だし、石川ケニーには打者としてハードパンチャーの才能も兼備されて、「2025年オリックス・神ドラフト」と称される5年後が見えてくる。

 もうひとつ、オオーッと驚いた指名があった。ソフトバンクホークスである。それは「佐々木麟太郎サプライズ」ではない。

<次回へつづく>

#2に続く
ドラフト指名“ホンネ評価”…ベテラン記者が思わず「おとなしいドラフトやっちゃった」球団はどこ? 驚きの指名は「佐々木麟太郎」ではなく…

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