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「本当に志望届を出していいのか」ドラフト裏話…《楽天4位指名》高校No.1捕手がスランプに悩んだワケは? 転機となった兄の助言「プロの方が夢がある」

posted2025/10/25 17:01

 
「本当に志望届を出していいのか」ドラフト裏話…《楽天4位指名》高校No.1捕手がスランプに悩んだワケは? 転機となった兄の助言「プロの方が夢がある」<Number Web> photograph by Genki Taguchi

楽天から4位指名を受けた福島・学法石川高校の大栄利哉だが、実は直前までプロ志望届の提出を悩んでいたという

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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 今年も大きな盛り上がりを見せたドラフト会議。楽天から4位指名を受けたのが、今季「高校No. 1捕手」の呼び声も高かった大栄利哉だ。捕手以外に投手としても、打者としても早くから注目を集めた大栄だったが、ここまでの道のりは決して簡単なものではなかったという。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》

 学法石川(福島)の大栄利哉が脚光を浴びるのは早かった。

 1年生の秋。「4番・キャッチャー」だった大栄の名を全国に知らしめることとなったのは、新チームが始動して間もない夏から本格的に始めたピッチャーとしての活躍だった。

 140キロを超えるストレートとスライダーとのコンビネーションで凡打の山を築き、瞬く間にエース格となる。監督が「投打にわたる大活躍のおかげ」と絶賛するように、学法石川が昨年に33年ぶりのセンバツ出場を決められたのは、獅子奮迅の大栄がいたからだった。

4番、捕手、投手…三刀流の有望株を襲った試練

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 4番でキャッチャー、そしてマウンドにも立つ。学法石川の“三刀流”に暗雲が垂れ込めたのは、センバツ直前のことである。

 グラウンドからロードバイクで寮へ帰宅途中に強風に煽られて転倒。左足の靱帯損傷および一部断裂、腓骨骨折という大怪我だった。

「なんで俺が、こんな目に遭わないといけないんだろう……」

【次ページ】 まさかの不調に…「本当に志望届を出していいのか」

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