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「佐々木朗希のスピードが出ない」「トライネン、正直変わってない」NHK現地解説者が見たドジャース“薄氷”勝利に「球種の少ない投手問題」 

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小早川毅彦

小早川毅彦Takehiko Kobayakawa

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photograph byGetty Images

posted2025/10/16 19:45

「佐々木朗希のスピードが出ない」「トライネン、正直変わってない」NHK現地解説者が見たドジャース“薄氷”勝利に「球種の少ない投手問題」<Number Web> photograph by Getty Images

強敵ブルワーズに連勝を飾ったものの、リリーフに回って初めて不本意な投球になってしまった佐々木を小早川氏はどう見たのか

 ただまあ、一打逆転サヨナラの場面で最初から「フォアボールを選んでやろう」とか、ましてや「当たってやろう」と思って打席に立つ選手はいないわけで。テュラング選手も自分のタイミングでとらえて、思い切り叩いてやろう、ヒットを打ってやろうということに集中していたんだな、と思いましたね。それで咄嗟の反応で、当たりそうなボールもよけてしまった。

 その攻撃的な気持ちのまま打席に立っていたので、最後のボール球も振ってしまったのでしょう。この打者心理は、私もバッター出身ですから非常によくわかります。判断として間違いではなかったと思います。

球種が少ない投手の宿命

 佐々木投手は本来先発投手なのでちょっと違いますが、彼やトライネン投手のように、球種が速球と決め球変化球1種類というピッチャーはリリーフにはよくいるタイプです。しかし、佐々木投手ならフォーク、トライネン投手ならスライダーが決まらずボールが先行してカウントを悪くすると、球種が少ないので狙い打ちされてしまうんですね。第1戦でリリーフした2人には、そういうリスクが改めて露呈してしまいました。

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 ですが、今から急に新球種をマスターできるわけでもありません。ましてトライネン投手はこのスライダーをマネーピッチ、決め球として長年メジャーで生き抜いてきたんですから、やはり本来の自分の球の質に少しでも近づくように調整するしかありません。言ってしまえば今回は結果オーライで運よく勝つことができたのですから、その勝ちをうまく次に生かしていきたいところです。

 そして佐々木投手、第2戦は投げさせたくない、とデーブ・ロバーツ監督も発言していたとおり、山本投手のおかげで実際投げずに勝つことができました。大切なのは次回登板です。次に球威、スピードをどのくらい戻せるか、それによってゾーンで勝負できる状態に持っていけるかどうか。そこが大事になるでしょう。

 さて、そんなブルペン陣を助けて連勝させてくれたのは、スネル、山本の両先発投手の活躍に尽きますね。後編では彼らにも触れていきましょう。

つづく

#2に続く
「スネルと山本由伸があんなに抱き合って」現地のNHK解説者が目撃したドジャースの“一体感”…登板拒否の前科ある男が「一番雰囲気がいいチームだ」

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