「今年の西武は“投手の年”のサイクル？」「最下位脱出の中日は『任せて安心』の本格派右腕をドラ1で」ドラフト全指名予想《西武・中日・楽天編》 

　2位・櫻井ユウヤ（昌平高）、6位・垣内凌（浦和学院高）は、共にライオンズお膝元の埼玉を代表するスラッガーの逸材たちだ。  

　右打ちの櫻井内野手は、有り余るほどエネルギッシュな走攻守が大きな魅力。今年のドラフト候補で「長距離砲」の弾道を持つのは「櫻井だけ！」と言いきるスカウトもいるほどの雄大な長打力。同じくらいの魅力は、グラウンドに響き渡る「爆声」である。

　一方で、左打ちの垣内外野手は、走れる魅力と強肩の持ち主。ライト定位置から、エイヤー！　の全力投球でなくても、ダイレクトのバックホームができるのは、西武外野陣の中でもかなり目立つはず。高校の先輩・蛭間選手も、ポジションがかぶるだけにウカウカできなくなってくる。

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　そして3位・早瀬朔（神村学園高）に5位・松延響（鳥栖工業高）……九州を代表する逸材右腕2人だ。

　埼玉から2人、九州からも2人。高校生たちが互いに競い合い、励まし合って伸びていってほしいという球団の思いが伝わるようだ。

　すでに夏前に150キロラインを突破している早瀬投手は、細身の体に必要量の筋肉がついてきたら、未来予想図は「西口文也投手」。劣勢でも毅然と向かっていけるマウンド態度に大物感が漂う。

　そして、1年夏の甲子園でのピチピチしたフレッシュな投げっぷりが記憶に新しい松延投手。肩痛と闘った時期もあったが、今夏は147キロをマークするまでにパワーアップ。その人格やひたむきに努力できる内面は、校内の先生たちにも厚い信頼を得ていると聞いている。

最下位脱出の中日…今年もドラ1は投手？

【中日ドラゴンズ　2025年ひとりドラフト指名選手】

1位　斉藤汰直　21歳　投手　亜細亜大　182cm84kg　右投右打
2位　奥村頼人　18歳　投手　横浜高　179cm84kg　左投左打
3位　秋山俊　22歳　外野手　中京大　180cm88kg  右投左打
4位　高木快大　21歳　投手　中京大　180cm80kg  右投右打 
5位　持地唯吏　18歳　投手　久留米商高　186cm84kg  右投右打
6位　宮崎海　22歳　外野手　横浜商科大　181cm87kg　右投右打

【中日　総評】

　僅差とはいえ、3年連続最下位から4位に浮上した今季の中日。

　それでも、3位・巨人とは8ゲーム差と開きは大きく、さらにもうワンプッシュ、ツープッシュの戦力補強が必要だ。仲地礼亜、草加勝、金丸夢斗と投手の1位指名が3年続いたが、成果はまだ今一つなので、今年も「投手」でいきたい。

　1位・斉藤汰直（亜細亜大）を競合なしで獲得できたのは、昨年、4球団競合の金丸投手を引き当てた「ドラフト運」が残っていたようだ。

　兵庫・武庫荘総合高当時から12球団注目の本格派右腕。本人、ウンと言えば、上位指名まであったほどの逸材が亜細亜大に進み、スリークォーターだった角度をオーバーハンドに上げて、堂々の絶対的エースに台頭した。

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