ドジャース大谷翔平が「あれ、バットを2本持って？」NHK解説者が現場で目撃した “ある行動”のわけ…不調打開へ声をかけた「頼れる男」とは 

　こうした部分を含めて、今シリーズで感じたのは、大谷選手、フリーマン選手が抑え込まれて打線が爆発しないなかでも、あの強力なフィリーズに勝つという、ドジャースの勝負強さ、隙のなさでした。第2戦で話題になったマックス・マンシー選手とムーキー・ベッツ選手のバントシフトであったり、第4戦で先制された直後に相手のクローザーから押し出しで同点をもぎ取ったりと、ぎりぎりの場面をチーム全体でものにしていく。

リーグ優勝シリーズのキーマンは？

山本にシャンパンを飲ませる大谷。リーグ優勝シリーズでも彼らの活躍が必須になる　©Getty Images

　リーグ優勝シリーズ、現時点ではブリュワーズとカブスどちらが相手になるかわかりませんが、いずれにしても強敵です。ドジャース勝利のためには、こうしたチームプレーを発揮して、接戦を勝ち切っていくということが絶対に必要になるでしょうね。そのキーマンは、やはり日本人選手3人と申し上げておきましょう。

　山本由伸投手は先発の大黒柱。大谷選手は長打の復活も期待されますし、そうでなくとも率先してチームプレーを見せてくれるでしょう。そして厳しい試合の終盤、ドジャースの「7、8、9回の呪い」を断ち切る存在は、今のところ佐々木朗希投手しかいませんから。彼らの活躍こそがリーグ優勝最大のカギになると見ます。

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　それにしても第4戦は11回まで行われて、ただでさえ、レギュラーシーズン以上に1試合1試合に気持ちが入っている選手は相当大変だったでしょう。見ているほうも、いつも以上に集中してしまいますから。それに、ポストシーズンは現地のテレビCMが増える関係でイニングの間が長いんですよね。それで延長戦となるといっそう試合が長くて、ワイルドカードシリーズ初戦から現地解説を続けてきた私としても、いささか疲れました、というのはここだけの話で（笑）。

　このあと、リーグ優勝シリーズも現地から解説をお届けする予定ですので、ぜひ日本の皆さんとともにますます盛り上がる好試合を期待したいですね。

〈全2回の2回目／はじめから読む〉