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ツバメのさえずり日誌BACK NUMBER
ヤクルト新監督・池山隆寛「新庄監督みたいな大胆采配」真中満が明かす素顔「将棋名人級の“先読み力”と遊び心」「ただ一つ、心配なことは…」
posted2025/10/09 17:01
黄金期ヤクルトのスター選手が新監督に…
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
BUNGEISHUNJU
元ヤクルト監督で野球解説者の真中満氏のインタビュー。後編はヤクルト再建の課題と、池山隆寛・新監督の素顔について聞いた。〈全2回の後編/前編を読む〉
「課題は投手力」と言われて久しいヤクルトは長らく、ドラフトでも投手中心の指名を続けてきた。ドラフト1位に限れば、2012年ドラフトの石山泰稚から昨年までの13年間で、野手の“ドラ1”は2017年の村上宗隆ただ1人だ。
しかし、投手を手厚く補強してきたにも関わらずその成果は乏しく、2016年の寺島成輝、2021年の山下輝らドラ1投手が一軍で活躍できないまま戦力外通告を受けるケースも目立つ。西舘昂汰(2023年)、中村優斗(2024年)と続けて獲得した大卒右腕も入団後の故障から出遅れ、即戦力とは言い難い状況だ。
「補強ポイント優先」からの脱却を
――ヤクルトは毎年、「補強ポイントは投手」という状況が続いています。
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真中満氏(以下、真中) 補強ポイントをドラフトで獲得する、という方針も見直した方がいいと僕は思っているんです。ここ数年、ヤクルトは投手を優先的に指名していますが、蓋を開けてみると即戦力になっていないケースが続いていますよね。このポジションが足りないからと拘るのではなく、まずその年一番いいと評価する選手を獲ってみたらどうかな、と思います。
――確かに日本ハムやDeNA、オリックスなど、能力値を主眼に置いたドラフト戦略をとるチームも増えています。
真中 今いる若手の主力とポジションが重複するからいらない、ではなく、ポジションが被ってもいい選手は指名しにいくべきだと思います。獲ってみて、どちらかをコンバートする方法もあるわけですしね。

