パ・リーグ「3割打者消滅」がほぼ確実…村林一輝、柳町達らの争いに見えるけど「異例の規定打席未達なのに首位打者」可能性のある選手とは 

西川龍馬（オ）.287（418打120安）

　この規定が適用されたことは、ファームではあったが一軍では一度もない。今季のパ・リーグはこの特例が適用される可能性さえあるのだ。

　1936年に始まった日本プロ野球で、首位打者の打率が3割を割り込んだのは1942年の巨人・呉波だけ。

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呉波（巨）.286（370打106安）

　前年に太平洋戦争がはじまり、日々物資にも事欠く状況の中記録されたこの記録に、83年後のNPBが並ぼうとしている。

メジャーでもナ・リーグが３割打者消滅危機

「投高打低」は、MLBでも顕著になっている。

　今季のナ・リーグでは、3割打者はフィリーズのトレイ・ターナー（.305／現地時間22日終了時点）とカブスのニコ・ホーナー（.302）の2人だけ（ア・リーグは6人）。このままいくと、ナ・リーグ首位打者の打率は88年パドレスのトニー・グウィンの.313を下回りリーグ最低、MLB全体でも68年レッドソックスのカール・ヤストレムスキーの.301に次ぐワースト2位になる。なお、MLBは1901年のア・ナ両リーグの設立以来、3割打者がいなかったシーズンはない。

　NPBでもMLBでも「投高」傾向が顕著になっている。この事態はさらなる分析が必要になってくる。

首位打者争い常連の近藤健介が好調だった

【第24週】 2025年9月16日から9月23日まで
〈セ・リーグ〉
チーム順位
阪神139試83勝52敗4分率.615差-優勝
DeNA138試68勝64敗6分率.515差13.5
巨人138試67勝68敗3分率.496差16
中日138試61勝75敗2分率.449差22.5
広島138試59勝74敗5分率.444差23.0
ヤクルト135試52勝77敗6分率.403差28.0
第24週
DeNA6試4勝1敗1分率.800
ヤクルト7試4勝3敗0分率.571
巨人6試3勝3敗0分率.500
阪神7試3勝3敗1分率.500
中日6試3勝3敗0分率.500
広島6試1勝5敗0分率.167

　一時は2位チームが5割を割り込んで、CSの存在意義が議論される事態になったが、先週巨人に代わって2位になったDeNAが依然として好調で、2位が4割台という事態はまぬかれそうだ。ただ3位巨人が5割をクリアできるか。

〈パ・リーグ〉
チーム順位
ソフトバンク135試80勝51敗4分率.611差-
日本ハム137試79勝55敗3分率.590差2.5
オリックス135試69勝63敗3分率.523差11.5
楽天133試64勝67敗2分率.489差16
西武133試60勝70敗3分率.462差19.5
ロッテ135試53勝79敗3分率.402差27.5
第24週
オリックス7試5勝2敗0分率.714
ロッテ7試4勝3敗0分率.571
楽天6試3勝3敗0分率.500
西武6試3勝3敗0分率.500
ソフトバンク6試2勝4敗0分率.333
日本ハム6試2勝4敗0分率.333

　ソフトバンクがこれまで本拠地みずほPayPayドームで13連勝と圧倒していたオリックス戦でなんと4連敗。しかもすべて1点差負け。しかし日本ハムも付き合って負け越したためソフトバンクのマジックは残り8試合で「5」になっている。

【打撃成績】 ※打撃の総合指標「RC」順
〈セ・リーグ〉
森下翔太（神）25打12安2本6点0盗 率.480 RC8.16
山田哲人（ヤ）17打7安2本3点0盗 率.412 RC6.74
大山悠輔（神）19打6安3本4点0盗 率.316 RC6.71
桑原将志（デ）23打10安0本2点1盗 率.435 RC6.42
内山壮真（ヤ）24打8安0本2点0盗 率.33 RC6.26
〈パ・リーグ〉
栗原陵矢（ソ）21打11安1本4点0盗 率.524 RC9.49
黒川史陽（楽）25打11安1本3点0盗 率.440 RC5.91
山村崇嘉（西）21打8安2本5点0盗 率.381 RC5.11
近藤健介（ソ）21打7安2本3点0盗 率.333 RC4.78
セデーニョ（西）19打6安2本4点0盗 率.316 RC4.38

　セは阪神の森下、大山が依然好調。ヤクルトの山田は復調。本塁打は阪神・大山の3、打点は阪神森下の6が1位。盗塁は阪神・近本光司が2回成功している。

　パはソフトバンク栗原、復活した近藤が好調。本塁打は西武の山村、セデーニョ、ソフトバンク近藤、楽天・浅村栄斗、オリックス頓宮裕真が2、打点は山村と浅村が5。盗塁は日本ハム水野達稀が2。

【投手成績】 ※リーグ防御率に基づく総合指標「PR」順
〈セ・リーグ〉
東克樹（デ）1登1勝8回 責0率0.00 PR2.46
山野太一（ヤ）1登1勝7回 責0率0.00 PR2.15
金丸夢斗（中）1登1敗7回 責0率0.00 PR2.15
髙橋宏斗（中）1登1勝6.2回 責0率0.00 PR2.05
早川太貴（神）1登1勝6回 責0率0.00 PR1.85
〈パ・リーグ〉
與座海人（西）1登1敗8回 責0率0.00 PR2.42
唐川侑己（ロ）1登1勝7回 責0率0.00 PR2.12
河村説人（ロ）1登1勝7回 責0率0.00 PR2.12
種市篤暉（ロ）1登1勝7回 責0率0.00 PR2.12
今井達也（西）1登7回 責0率0.00 PR2.12

　セはDeNA東が17日の中日戦で8回零封、14勝目を挙げてハーラーダービートップ。救援では巨人のマルティネスと中日の松山が3セーブ。トータルではともに44セーブでトップに並んでいる。阪神の及川雅貴が4ホールド。ホールドポイント51として1位の巨人・大勢に1差。

　パは西武の與座が23日のロッテ戦で8回自責点0ながら負け投手に。その試合でロッテの唐川は7回零封して今季初勝利。救援ではロッテの横山陸人が3セーブ、オリックス横山楓、日本ハム上原健太が3ホールドを挙げた。