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米国に完敗で「現実を突きつけられた」日本代表“2チーム目”と主力の差が浮き彫りに…貴重な2試合でメンバー完全入れ替えを試す必要はあったのか?

posted2025/09/16 11:07

 
米国に完敗で「現実を突きつけられた」日本代表“2チーム目”と主力の差が浮き彫りに…貴重な2試合でメンバー完全入れ替えを試す必要はあったのか?<Number Web> photograph by JIJI PRESS

アメリカ代表に2点目を許して肩を落とす日本代表。関根(16番)や荒木(25番)は慣れないポジションで苦戦した

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佐藤景

佐藤景Kei Sato

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W杯開催国アメリカとの貴重なテストマッチに0-2で敗れた日本。「2チーム分の戦力」というテーマに向けて完全ターンオーバーで臨んだが、その収穫と課題はどんなものだったのか? 現地記者が改めて読み解いた。〈全2回の2回目/はじめから読む

 自身の主戦場とは異なるポジションでプレーし、持ち味を出せなかったという点では前半3バックの右ストッパーを務め、後半から4バックの右CBを担った関根大輝も、3バックの中央と左CBでプレーした荒木隼人も、長友佑都と同じだった。

 関根は昨年10月、アジア最終予選に臨むチームに初招集されて以降、3バックの右ストッパー候補と考えられてきた。だが、先発したアメリカ戦では再三、難しい選択を迫られる。ウイングバックとシャドー、ボランチが連動しながら前進するアメリカの攻撃に、後手に回った。荒木も同様に、前半から何度もぎりぎりのプレーを強いられ、自陣深い場所で苦しい時間を過ごした。

急造4バックで難しい守りを強いられた関根

 2失点目は後半から採用した4バックの間隔が広がりすぎたところを突かれた。関根と荒木が中央でコンビを組む急造4バックのマイナス面が出たと言える。右サイドバックの望月ヘンリー海輝が前半、右ウイングバックとしてプレーしていたときと同じように大外に張っていたアメリカのウイングバック寄りにポジションを構えたことで、右CBの関根との間にスペースが生じてしまう。そこをクリスチャン・プリシッチにドリブルで突かれ、関根は背後にフォラリン・バログンを意識しながら1人で2人に対応することになった。

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 この場面では2CBを組む荒木が関根との距離を詰める必要があった。しかし一連のプレーが相手FKからの素早いリスタートで行われたこともあり、修正が遅れる。荒木が所属するサンフレッチェ広島で3バックの中央を担っており、長らく4バックでプレーしていないことも少なからず影響していたかもしれない。

【次ページ】 「もうちょっと防ぎ方はあった」

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