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杉山遙希「思い描いた姿より遅れをとっている」横浜高の甲子園エース→西武ドラ3左腕の現在地…工藤公康と同じ「背番号47」目下の課題は… 

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市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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posted2025/09/02 11:03

杉山遙希「思い描いた姿より遅れをとっている」横浜高の甲子園エース→西武ドラ3左腕の現在地…工藤公康と同じ「背番号47」目下の課題は…<Number Web> photograph by NumberWeb

ライオンズの次代のエースとして期待を担う杉山遙希

「今年こそ初勝利を」

 現在、ライオンズの一軍は投手防御率2.82でリーグ3位(9月1日現在)の成績を残している。特に先発には髙橋光、今井、隅田知一郎など実績のある投手がおり、他にも先発ローテーション入りをねらう投手は多い。若い杉山がそこに食い込めるとすれば、来季以降。目先の結果よりも、今は日々の積み重ねが重要だと本人もわかっている。

「昨年は一軍で初登板を経験できたんですけど、勝つことはできませんでした。今年こそ初勝利を挙げて、来シーズン以降もしっかり一軍に定着して投げるような選手になりたいと思っています。先発ローテーション入りし、安定した成績を残した上で3年後、同い年の選手が大卒ルーキーとして入ってきたときに、彼らとどれだけ差を作れているかが大事だと思っています」

隅田知一郎の背中を追って…

 現在、理想として挙げるのは同じ左腕の隅田だ。

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「長いイニングを投げることができて、打者を打ち取る決め球もある。そんなピッチャーになりたいと思っています。普段、隅田さんは一軍ですが、ときどき遠征先に帯同せずに残って練習をしているときがあって。いろいろ自分からお話を聞きに行っています。感覚的な話とか、球種のこと。握り方のコツなど、何か一つでも自分に取り入れられるものがないか、アドバイスをいただいています」 

 より大きく羽ばたくための準備をしている左腕に、これからも注目したい。

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