豊作のはずが「異変のプロ野球新人王争い予想」阪神・伊原陵人が有望も“6連敗”、セパ野手ともに物足りなすぎ…注目は日本ハムドラフト同期コンビ

　開幕1カ月の4月末時点で「新人王候補」を紹介した時は「今季は豊作か？」と書いたが、4カ月後の今、かなり様相が違ってきている。

　新人王有資格者は以下の通り。

海外のプロ野球リーグに参加した経験がない、支配下に初登録されてから5年以内
投手：前年までの一軍登板回数が30以内
打者：前年までの一軍での打席数が60以内

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　この有資格者から、野手・投手の各成績を見ていこう（成績はすべて9月1日時点）。

セの野手は誰もが規定打席に程遠い

〈セ・リーグ〉
・野手 安打数10傑
石伊雄太（中）66試186打41安
2本16点0盗 率.220 OPS.567
松尾汐恩（デ）65試147打36安
4本14点1盗 率.245 OPS.652
伊藤琉偉（ヤ）76試169打36安
3本17点3盗 率.213 OPS.589
髙寺望夢（神）50試102打25安
2本5点2盗 率.245 OPS.691
佐々木泰（広）30試96打24安
0本1点2盗 率.250 OPS.561
荒巻悠（巨）31試54打16安
1本1点0盗 率.296 OPS.747
豊田寛（神）30試53打13安
0本4点0盗 率.245 OPS.614
北村恵吾（ヤ）20試37打11安
4本9点0盗 率.297 OPS1.033
中川勇斗（神）18試37打8安
1本1点0盗 率.216 OPS.581
前川誠太（広）14試30打7安
0本6点0盗 率.233 OPS.533

　最多安打の中日、捕手の石伊でも41安打。規定打席には程遠い。2位のDeNA松尾も捕手で勝負強い打撃で鳴らしており、4本塁打は最多タイだ。安打数2位タイのヤクルト伊藤は内野手。

松尾は「打てる捕手」の片鱗を見せつつある　©Hideki Sugiyama

　そもそも1本でも安打を打った有資格者は20人しかいない。1974年の中日・藤波行雄は33安打（114打数）、76年の中日・田尾安志は46安打（166打数）で新人王を獲得した。当時は「該当者なし」を出さない方針だったようだが、今の基準では候補はいないと考えるべきではないか。

好内容も“6連敗”の伊原、金丸は好投もわずか1勝

・先発投手 ※イニング数5傑
伊原陵人（神）23試5勝7敗0S1H
98回71振 率2.20
金丸夢斗（中）12試1勝5敗0S0H
76.2回64振 率2.93
門別啓人（神）11試2勝3敗0S0H
40.2回26振 率4.65
三浦瑞樹（中）7試2勝3敗0S0H
33回21振 率4.64
髙太一（広）4試3勝0敗0S0H
26回20振 率2.08

・救援投手 ※登板数5傑
宮城滝太（デ）42試3勝1敗0S12H
44.1回38振 率1.83
荘司宏太（ヤ）35試1勝1敗0S20H
35回44振 率1.29
岡本駿（広）36試1勝1敗0S1H
33.2回30振 率2.67
松本健吾（ヤ）15試0勝0敗0S0H
21.2回13振 率0.83
工藤泰成（神）14試0勝2敗0S1H
13.2回12振 率3.95

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