「横浜はあの時の大阪桐蔭みたいだと」“左手ハンディの巧打”だけでない努力の超美技…県岐阜商・横山温大は吉田輝星に憧れた甲子園ヒーロー 

　当時の大阪桐蔭は根尾昂（現・中日）や藤原恭大（現・ロッテ）らの強力打線を武器に、挑戦者たちを退けてきた。横山は当時と今の記憶を重ね合わせて、こう話した。

「当時の大阪桐蔭は好打者ばかりでした。今の横浜も匹敵するくらいの打者が並んでいます。横浜は、あの頃の大阪桐蔭みたいだと感じていました」

　その絶対的な存在だった横浜に――2018年の金足農と同じく――公立高校の県岐阜商が勝利した。そして同じ公立の金足農が阻まれた、春の王者の壁を越えた。次に見据えるのは全国の頂点。横山は言う。

©Hideki Sugiyama

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「最後に残った公立校としても、目標の日本一を成し遂げたいです。自分のプレーでハンディがある人に勇気や希望を持ってもらいたいので、みんなと同じようにプレーできるところを見せていきたいです」

　聖地の大歓声を聞けば分かるだろう。すでに横山が「みんなと同じ」以上のプレーを披露していると。

〈甲子園特集：つづく〉