甲子園「優勝候補の一角」がまさかの初戦敗退の衝撃…“最速158キロ”剛腕エースはなぜ先発しなかった？ 監督は「プランの読み違えはあった」 

　選手ファーストを重んじる監督は、エースを7回からマウンドに送った。

夏の甲子園「最速タイ」の155キロも記録

　石垣が剛腕の出力を高める。この回、先頭バッターの4番・清水詩太に150キロ台のストレートを連続で投じる。そして、続く山口桜太への5球目。夏の甲子園で最速タイ記録となる155キロを叩き出し、甲子園をどよめかせた。

「苦しい展開のなかで、チームに勢いをつけるために3人で抑えてと思ったんですけど、力んでしまってストレートが浮いてしまうことがあって。ちょっと打たれてしまって流れを作れなかったんですけど、勝利に繋げようと思って投げました」

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　エースとして投手陣を牽引してきた“守護神”は、2回を投げ2本のヒットを許したが2奪三振、無失点でまとめた。

　結果として全国屈指の投手王国は陥落した。

初戦で敗れ涙する健大高崎ナイン　©︎Sankei Shimbun

　しかし、これまで築き上げてきた健大高崎「最強投手陣」のプライドまでもが瓦解したわけでは、断じてない。それは、涙を流すどころか、清々しさすら覚えるほどの表情で締めた、石垣の言葉が物語っていた。

「このピッチャー陣で打たれたらしょうがないんです」