甲子園「優勝候補の一角」がまさかの初戦敗退の衝撃…“最速158キロ”剛腕エースはなぜ先発しなかった？ 監督は「プランの読み違えはあった」 

　ゲームメークに長けた左腕が早々にノックアウトされてしまったことで、少しずつ継投の歯車が狂い始めていく。

　4回からは山田に代えるも、1回を持たずに佐藤へとスイッチ。しかし、再び甲子園のマウンドに立った彼もまた、2回1/3を投げ2失点と本来の自分を出せずもがいた。

「自分のなかで調子が悪いというのはありました。役割を果たせず悔しいです」

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　6回終了時点で3-6。

　まさかの展開に青栁が自戒を込める。

「後手、後手に回ってしまって。投手がたくさんいただけに継投がちょっと失敗というわけではなかったんですけど、プランの読み違えはあったと思います」

　青栁が後手を踏んでしまったとすれば、おそらくは石垣投入のタイミングだったはずだ。

健大高崎のエースである最速158キロの石垣　©︎JIJI PRESS

剛腕エースが「先発しない」ワケは？

　なぜ先発させないのか？

　厳しい試合展開だっただけに、そう思われても仕方がない。しかし、この継投はこのチームが貫いてきた王道であり、成功体験だ。監督自身が簡単に否定できるほど、健大高崎の投手陣はやわではない。

　なにより青栁は、石垣の起用についてはっきりと根拠を説明していた。

「球が速いので、100球を超えると体に負担がかかってしまうので。トレーナーや病院の先生からは、出力が高い分、故障のリスクが高いと言われていますからね」

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