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「I miss Ran」男子バレー高橋藍への熱い友情と尊敬…ブラジル代表カチョパが語る「また一緒にプレーしたいよ」が“お世辞”ではない理由
text by

米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byYuki Suenaga
posted2025/07/20 11:05
試合後、健闘を称え合った高橋藍(23歳)とブラジル代表カチョパ(29歳)
高橋が悔やむのは第1セットのミスだ。2-3の場面で、ブラジルのセッター、フェルナンド・クレリング(愛称カチョパ)のブロックの上を抜いたスパイクがわずかにアウトとなった。その後、高橋のブロックなどで一時はリードするが、逆転される。高橋は第2セット途中に甲斐優斗と交代。第3セットは甲斐や大宅真樹、西山大翔など交代したメンバーが奮闘し先行するが、終盤逆転され、セットカウント0-3で敗れた。
「1セット目の最初に少しミスを出してしまって、それがチームが乗り切れなかった部分に繋がったかなというのが反省するポイントです。フィーリングは全然悪くなかったんですが、カチョパの上を狙ったり、コースに打ったボールがミスになって。出だしに自分が得点に繋げなきゃいけなかった。
2セット目はリバウンドを取ったり、ラインを抜いたり、少し冷静にプレーできて、ここからさらに上げていけるかなという感覚はありました。途中で代えられてしまいましたけど、そういうプレーを1セット目から出すことが重要だったかなと思います」
「改めてあいつは…」親友との再会
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滞りなく語りながらも悔しさを隠しきれなかった。
だが、2023-24シーズンにイタリア・セリエAのモンツァでチームメイトだったブラジルのセッター・カチョパとの、約2年ぶりの対戦について聞くと、一瞬で表情が緩んだ。
「改めてあいつは……、ハハ、“あいつ”って言っちゃった(笑)。カチョパは、好きだなと思いました」
いきなりの告白。そして続けた。
「彼のトスも好きですし、根性というか、気合い、気持ちの強さという部分がめちゃめちゃ自分は好きなんで。一緒にやっていた時もすごく楽しかったし、彼のトスワークによって自分も生きていた部分があった。外から見ていても、一緒にプレーしていても、やっぱり上手いなと感じました。本当に世界トップのセッターかなと思いますね。彼のプレースタイルというか力強さというところは、自分も真似したいし、刺激をもらえる部分が多いので、本当に彼とやった1年は自分にとってすごくいい経験になったなと今でも思います」
最大限にリスペクトする、気の置けない親友。



