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「モメる理由なんて1つも」岡田彰布vs掛布雅之も吉田義男vs村山実も…“阪神の派閥抗争”はマスコミ発? OBが証言「ミスリードの責任は大きい」 

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江本孟紀

江本孟紀Takenori Emoto

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posted2025/07/22 17:00

「モメる理由なんて1つも」岡田彰布vs掛布雅之も吉田義男vs村山実も…“阪神の派閥抗争”はマスコミ発? OBが証言「ミスリードの責任は大きい」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

バースと再会した際の掛布雅之、岡田彰布

 たとえば吉田さんの場合、野球人としての才能は認めるものの、グラウンドを離れたところでの振る舞いで敬遠する人もいたが、代表的なのが、噂として、お金にシビアな面とかだ。いずれにせよ、吉田派と村山派がいたとしたら、それはフロント、コーチ、選手を含めた球団内部の人間や阪神OBではなく、マスコミにいたと考えるのが適切なのかもしれない。実際、吉田派はサンケイグループ、村山派は読売グループの人間がそれぞれいたという話を何度も耳にしている。

 つまり、両者の派閥は、あたかも阪神の球団内部の人間がかかわっているかのように見せて、じつは違うところにあった、というのが真相なのだ。

「掛布雅之vs.岡田彰布」の原因とされた岡田の発言

 阪神の派閥ネタでもうひとつあるのが「掛布雅之と岡田彰布の件」である。

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 過去に二人のあいだで特別な何かがあったわけではない。にもかかわらず、ことあるごとに「掛布派」「岡田派」で色分けされてしまった。こうなってしまったのには理由がある。早稲田大からドラフト1位で阪神に指名された岡田が、入団発表の記者会見の席で、

「早稲田大学から入団します、三塁手の岡田です」

 こう挨拶した直後、その場にいたマスコミの目の色が変わった。当時の阪神において、不動の三塁手は掛布だった。岡田にしてみれば早稲田大で三塁を守っていたから何気なく発言してしまっただけのようだが、翌日のスポーツ紙に、

「岡田、掛布に宣戦布告!」

 と挑発的に書かれた。それ以後はなんとなく掛布と岡田は周囲からライバルに仕立て上げられ、挙げ句の果て、そのことで「不仲」という噂にまで発展してしまった。

僕が掛布さんとモメる理由なんて何ひとつ…

「掛布派は〇〇で、岡田派は〇〇がいる」
「ベンチ内は、つねに緊張感に包まれている」

 現役時代の掛布雅之と岡田彰布は、そんなこともスポーツ紙に書かれたりしていた時期もあった。

【次ページ】 世紀の握手報道に「ホンマ、いい加減にしてほしいですわ」

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