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獅子の遺伝子BACK NUMBER
今井達也「登板結果は生まれた瞬間に決まってる」西武エースが明かす驚きの人生観「僕、結構涙もろいんです」クールな仮面に隠す“情熱家”の素顔
posted2025/07/22 11:01
西武のエース・今井達也
text by

市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
Hideki Sugiyama
ここ数年、チームを牽引しようという姿勢が見える今井達也だが、近年では育成選手の三浦大輝や、7月に支配下登録を勝ち取った仲三河優太に声をかけて自主トレーニングに誘っている。
「ひとりの選手として、一緒にプレーする人を応援したいという気持ちの方が強かったですね。最近は後輩の野手だったりピッチャーだったりに声をかけることは増えました」(今井)
自主トレの際には野手である仲三河の打撃練習も見守る。「今井さんは自分の練習が終わっているのにも関わらず、僕の練習を見てくれます」と仲三河は驚く。
「僕と似ている」気になる後輩とは…
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一方の三浦は2023年、育成ドラフト3位で中京大から入団した投手である。こちらも今井から声をかけた。
「三浦はなんとなく僕と同じような雰囲気があって……。多分、あまり人付き合いが得意じゃないと思うんですよ。そういうところが本当に僕と似ているので気になっていて……」
今井自身も社交的なほうではないと語る。そんな自分と波長が合った。
「僕は誰にでも話しかけたりはしないですね。三浦は入団したときから育成ではありましたけど力のある球を投げているピッチャーだったので、花開かないのはもったいないなと思って声をかけたのがきっかけでした」
クールな仮面に隠す情熱
彼らを目にかける理由について今井はこう語る。
「確かに、誰かに何かを言うのはエネルギーがいることかもしれません。でも『この選手はもっとうまくなれるのにな』と見ていて感じると、その人の成長がそこで滞ってしまっているのは『すごくもったいない』と思うんです。その人の人生を180度変えられるかもしれない手助けを、自分ができればいいなとはいつも思っていますね」


