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ラグビーPRESSBACK NUMBER
「救護対応が多かったのは事実」強豪ウェールズ撃破も…酷暑の“14時キックオフ”はアリなのか? それでもラグビー日本代表が見せた「強いチームの条件」
text by

大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/07/12 11:04
12年ぶりに強豪・ウエールズを破ったラグビー日本代表のエディー・ジョーンズHC。キックオフが酷暑の14時となったことも勝因だった?
最も過酷と言われる右プロップで80分を戦い抜いた竹内柊平は「80分出るなんて、まったく想定していなかった。今の日本代表のプロップ陣は誰が出ても同じだけの力がある。今回もリザーブのタメ(為房)につなぐつもりでいたんですが、なかなか交代の声がかからなくて……あれ? と思いました」と苦笑して「あまり詳しくは言いませんが、ダメージは大きかったです」と明かした。
酷暑のフル出場「まったく想像できない」
「この条件で、フロントローの3人が全員80分フルに出るなんて、まったく想像できない。本当に素晴らしいと思う」
ウェールズのフッカー、デビィ・レイク主将は日本のトリオに脱帽した。
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かつて、ラグビーは真夏にやるスポーツではなかった。俳句の世界で「ラグビー」は冬の季語だ。だがプロ化が進み、各国リーグと国際試合のカレンダーが過密化した現在、真夏の試合も避けられない状況になっている。
12日の第2戦の舞台はノエビアスタジアム神戸。岩渕専務理事は「ノエスタは空調のレベルがそこまでよくないのですが、直射日光を避けるため、屋根を閉める方向で検討しています」と言った。
今度は蒸し暑さが選手と観客を襲うだろう。日本ラグビー協会には安全対策の徹底と今回の検証を強くお願いすると同時に、過酷な状況で戦う選手たちへ最大のリスペクトを捧げたい。
選手のみなさん、現地で観戦するみなさん……どうか、ご無事で。

