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「救護対応が多かったのは事実」強豪ウェールズ撃破も…酷暑の“14時キックオフ”はアリなのか? それでもラグビー日本代表が見せた「強いチームの条件」

posted2025/07/12 11:04

 
「救護対応が多かったのは事実」強豪ウェールズ撃破も…酷暑の“14時キックオフ”はアリなのか? それでもラグビー日本代表が見せた「強いチームの条件」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

12年ぶりに強豪・ウエールズを破ったラグビー日本代表のエディー・ジョーンズHC。キックオフが酷暑の14時となったことも勝因だった?

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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Kiichi Matsumoto

 12年ぶりに強豪・ウェールズを破ったラグビー日本代表のテストマッチ。一方で、その試合内容とともにファンの話題に上がったのが試合当日の酷暑だ。試合結果にも大きく影響したと思われる「14時キックオフ」はなぜ起こったのか。試合内容とともにその深層をレポートする。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》

14時キックオフ…なぜ酷暑の時間に?

 7月9日、日本協会理事会後のブリーフィングで岩渕健輔専務理事に聞いてみた。

 このキックオフ時間はどのように決まったのですか?

「さまざまな要因がありました。会場のこと、放送のこと、気候も考慮して、ウェールズ側とも話し合いを重ねてこの結論になりました。ワールドラグビーが暑熱時のガイドラインを定めているので、それに沿って、気温だけでなく湿度等も考慮して、ハーフタイムを通常より5分長い20分に、試合中2回のウォーターブレイクも、通常の2分間から3分間に伸ばすなどの措置も取って試合を催行しました」

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 強化の視点、有利になるための試合時間設定ではなかったという。だが、危険にさらされるのは選手だけではない。ミクスタのバックスタンドは試合の最初から最後まで強烈な直射日光にさらされていた。

「お客様の救護対応が多かったのは事実です。ただ、これまでで最多だったわけではありません」と岩渕専務理事は言った。

 日本協会が救護対応者数を集計しているのは2022年、コロナ禍があけて以降だという。国際ラグビーのテストマッチシーズンが、欧州はじめ世界各地の主要リーグ終盤戦との重複を避けるため、それまでの6月から現行の7月に移ったのがちょうどその年で、日本にはフランスが来訪。

【次ページ】 「過酷な環境」でも勝ち切る強さ

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