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「大学ではお姉さんタイプかな…でも実際は末っ子(笑)」パリ五輪辞退から1年、チームで慕われる宮田笙子(20歳)の現在「また一番になりたい」
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矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAsami Enomoto
posted2025/07/24 11:02
2024年の経験を経て、新たな挑戦の道を歩み始めた女子体操・宮田笙子(20歳)のインタビュー(最終回/全3回)
「私は元々、声掛けを結構するタイプでしたし、高校時代はキャプテンをやってきたのでずっと周りを見られるようにしていました。今はより落ち着いて、自分の演技や競技に集中しながらも周りを見られるようになったと思います」
実はチームメートに声を掛けることには、単に全体を鼓舞するだけにとどまらない意味がある。
「うまくいかない気持ちでやってる時にケガするもの。そういうのは見ていて分かるので、声掛けはすごく大事だと思います」
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さらに今は「いろいろな選手のいろいろな悩みに寄り添えるんじゃないかなと感じていて、実際に話を聞くことや聞かれることが増えました」という。
現在、順大の3年生。女子体操部の中では1年生からエースだったが、学年的にも上になり、同期はもちろん後輩からも相談を受けることが増えたのだ。
「体操に対しての気持ちの面もそうですが、技術面を教えることもあります。聞きにきてくれる子も多いんで、それは嬉しいですね」
「大学ではお姉さんタイプかな…でも実際は末っ子(笑)」
鯖江高校時代の後輩が順大に入ってくるようになったことも、頼られる場面が増えることにつながっている。
「順大の中だったら先輩タイプやお姉さんタイプなのかな。でも、見る人によってはもう『絶対に末っ子だ』と言われるんですけどね」
きょうだいは兄が2人。
「実際に末っ子だから末っ子タイプに見えるみたいですね。でも、相手に合わせて対応している部分もあるので、順大の中では先輩タイプなのかなと思います」


