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高校野球女子マネの“雑用係だけじゃない”改革…「悩みを抱える学校はあるんじゃ」「私達もレベルアップを」情報共有サイトがスゴい
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広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2025/06/23 17:00
立花学園の(左から)小島未有希さん、上杉優さん、飯島莉奈さん、神田夢生さん。女子マネージャーの“情報共有サイト”を立ち上げた
「多くの方から反響をいただきました。『こういうサイトができるとマネージャー界が発展するよね』みたいな声もかけていただいて。生徒本人だけでなく、学校さんにも参加いただいています」
続いて話を聞いたのは、同じ3年生の神田夢生(いぶき)さんだ。
――ただ、SNSは良い反応だけでなく、誹謗中傷などネガティブな声も上がって来ると思います。セキュリティに関してはどう考えているのでしょう?
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「Facebookのアンケート機能で質問に答えてもらって、その後、顧問の志賀正啓先生に確認していただいています。時には、学校に直接連絡をして、なりすましじゃないかなど、確認してもらうこともあります」(神田さん)
――今、高校野球部は100人以上も部員がいて、マネージャーもたくさんいる学校と、選手数も少なく、マネージャーも1、2人という部もあります。そういう格差についてはどう感じていますか?
「格差については物理的には補えないかもしれないですが、やるべきことは同じですから、お互いノウハウを共有できるはずですし。人数の格差を補えるような情報を、どんどん流通させていきたいと思います」
マネージャーも日々レベルアップしないと
マネージャーにとって大事なものは何だろうか。それについてそれぞれに聞いてみると、このような答えが返ってきた。
「マネージャーもチームの一員です。選手はプレー、マネージャーは別の業務で、役割は違うんですが、マネージャーも日々レベルアップしていくことが大事だと思います。日々、努力し続けないと、と思っています」(飯島さん)
「大切だと感じているのは、相手の立場になって動くことです。マネージャーは野球をするわけではないですが、選手の立場になって、今どういうことをしてほしいのかを考える力がすごい大切だと思います」(神田さん)
ネットを通じて、こうしたマネージャーとしての思いや考えも、共有していくのだろう。そんな2人は、将来についてどう考えているのか?
「私は野球部のマネージャーになるのが小さい頃からの夢だったんですが、高校で経験したこと、得たことを活かしたいので、大学でもマネージャーになりたいと思います。そして自分の成長につなげたり、大学でできた新しい仲間のサポートができたらいいなと考えています」(神田さん)
中学生もグラウンドに来てくれました
一方で飯島さんはこのように語る。

