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石川佳純の「あなたに会いたい」ゲストは高梨沙羅…五輪3度出場のオリンピアン同士、何を語り合ったのか?「いつか写真展を開催してほしい」
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石井宏美Hiromi Ishii
photograph byWataru Sato
posted2025/06/13 17:54
Numberの連載対談「石川佳純のあなたに会いたい」にゲスト出演した高梨沙羅(右)
高梨 自然の風景や街並みとか……人物を撮るのも好きですね。
石川 世界各国を転戦して、きっといろいろな写真を撮られていると思うので、いつか写真展を開催してほしいです。高梨さんが撮った写真が見てみたい!
高梨 やってみたいですね。
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石川 写真展だったら現役中でもできそうじゃないですか? でも今はきっと“飛ぶこと”の方がそれよりも楽しいですよね。
高梨 時間の積み重ねとともに、楽しさの種類が変化してきたなと感じますね。ジャンプを始めた頃はただ楽しくて飛んでいましたが、今は私のジャンプでみなさんが沸いてくれたり喜んでくれたりする姿を見ることが楽しくて。観客の方たちと「一緒に楽しみたい」という気持ちの方が大きくなっているんだと思います。
石川 経験を重ねるうちに、自分のためにというより周りの人のためにという気持ちが強くなってきたんですね。
石川が語る「2021年の全日本選手権」
高梨 14歳の頃、初めて大倉山ジャンプ競技場で141mを飛んだ瞬間、観客席から歓声が沸き上がったんです。そのシーンを体験して、私がジャンプをやっている理由はここにもあるなと感じました。それが今も競技を続けている理由の一つにもなっています。人々を喜ばせることができるようなパフォーマンスを見せたいという思いは、年々強くなっているような気がしています。
石川 ジャンプ台の上で自分の順番を待っているときも観客の歓声は聞こえるものなんですか?
高梨 ある程度は聞こえますね。でも、スキーを履き始める頃には自分の世界に入ってしまっているので、何も聞こえなくなっています。まさに無の境地というか。
石川 集中、没頭しているんですね……。
高梨 石川さんは現役時代のどういうシーンが一番印象に残っていますか。やっぱりメダルを獲得されたオリンピックですか?
石川 オリンピックももちろんそうですけど、私は2021年の全日本選手権が印象深いですね。この大会で5度目の優勝を果たしたんですが、それまでの5年間は優勝できなかったんです。決勝の相手は当時世界ランク3位の伊藤美誠選手。すごく強くて、正直勝てないと思っていました。
高梨 どういう気持ちで試合に臨まれたんですか?
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