「これ逃したらもう後ないぞって…」女子バレー日本代表・島村春世が33歳で海外挑戦を決めたワケ「意外と日本のミドル、いけんじゃね？」 

島村　いつも以上に背中を鍛えていたのもあり、力がちゃんと入るようになったのと、後半から体幹のメニューを多くしてからはブロックの調子がとても良くなりました。

荒木　確かに後半にかけてどんどんキルが増えましたね。やはりキル出るとチームはのっていきますからね。

島村　うちのチームはキル出たらのりますね。みんなもキル出してくるので、自分が率先していかなきゃという思いはありました。運動量に関しては、頑張ります！

海外挑戦、なぜ今このタイミングで？

ADVERTISEMENT

荒木　この長期のリーグですごくいいパフォーマンスを出せて、さすがって思っていましたし、嬉しかったです。15年もチームにいたらいろいろな経験、学びがありましたよね。それらがあって今の島村選手があるわけですが、前向きな次のチャレンジ、海外挑戦について聞かせてください。なぜ今このタイミングでその決断をしたのでしょうか。

「SVリーグアワード2024-25」でレギュラーシーズンベスト6（ミドルブロッカー）に選ばれ表彰された島村　©︎AFLO

島村　海外に行ってみたいという気持ちはもともとありました。けれども、日本のミドルはあまり海外で活躍できない、みたいな雰囲気があるじゃないですか？

荒木　はい、私です。

島村　いえいえ、そういうことではなくて、ミドルの選手も海外に行こうっていう感じではあまりなかったと思うんです。しかし、アジアクラブ選手権や世界クラブ選手権を経験させてもらって、「意外と日本のミドル、いけんじゃね？」と思えたんです。その感覚が最後の後押しをしてくれたのもありますし、キャリア的にも33歳となり、ラストチャンスかなとは思ったんです。コンディション的にも今年はすごくいいし、この状態で海外に行けるなら「いけんじゃね？　これを逃したらもう後ないぞ」って思ったので、決断した感じです。

世界一のクラブから感じたこと

荒木　これまでも日本代表として国際大会にたくさん出場していますが、クラブチーム同士で戦ったらまたちょっとフィーリングが違ったということですか？

島村　はい、違いましたね。全日本に関しては周りがすごい方たちばかりで、そこに支えてもらってるという感じですが、レッドロケッツのチームで戦った場合、若手もすごく頑張ってくれていたというのもあるのですが、「あれ、意外といける」という、全日本では得られなかった感覚があったんです。

荒木　イタリアのイモコ・バレー・コネリアーノなどと対戦しましたよね。その試合でも「いける」という感じだったのですか？

島村　イモコとの試合がすごく楽しかったんです。私以外のレッドロケッツのメンバーも刺激を受けて、そこからギアが上がったというか、意識が変わりました

荒木　世界一のクラブから何を感じたのでしょうか。

【次ページ】　「私はもう基本的にレベル33なんです」