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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「監督も選手も超親切だった」なでしこジャパン取材ブラジル人記者が感激した“品格と質”「コガはまるでトミヤス」「セイケは“厄介”」
text by

沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byJFA
posted2025/06/08 17:01
ブラジル遠征第2戦で先制ゴールを奪った清家貴子。突破力含めて進境著しい
「第1戦の前半、カウンターから見事なトラップでGKをかわしてシュートを決めたんだけど、その前に日本にファウルがあったとして、ゴールを取り消された。日本最高のストライカーだから、2試合とも厳しくマークされていた。でも、中盤まで戻って守備をしたり、効果的なパスを出したりしてチームに貢献。男子の元日本代表FW岡崎慎司のようなプレーをしていたね(笑)」
――代表でもバイエルンでも素晴らしいゴールを決める20歳の谷川萌々子は、第1戦で先発したものの持ち味を発揮できず、第2戦ではプレー機会を与えられなかった。
「日本の攻撃の中心を担うべき選手なんだけど、あまりいいところがなかった。でも、2日の試合でも見たかったね」
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――初戦で2027年のW杯会場で試合をしたことは、なでしこにとって貴重な経験となったでしょうね。
「その通り。世界の強豪国で、過去2年足らずの間に2度もブラジルへ来て試合をしているのは日本だけ。ブラジルの観衆は熱狂的で、日本や欧米の観衆とは全く異なるテンションで応援をする。今回はサンパウロの郊外でも試合をしたから、大都市以外の雰囲気も知ることができた。これらの経験は、再来年のW杯で大きなアドバンテージになるはずだ」
練習取材したら…選手、監督、誰もが親切だったよ
――ちなみに、なでしこジャパンの試合だけでなく練習も取材したそうですね。
「そうなんだ。パルメイラス(サンパウロの名門クラブ)のトレーニングセンターで行なわれた練習へ行ってきた。選手たちに話を聞き、ニールセン監督やコーチングスタッフにも挨拶をした。皆さん、とても親切で、丁寧に応対してくれて感激した」
――新監督の元で、なでしこの強化は順調に進んでいると考えていいでしょうか?
「そうだと思うよ。とはいえ、世界中で女子のフットボールは人気と注目度が高まっており、ブラジルのように急激に力を付けている国もいる。なでしこも、引き続き全力で強化を進めてもらいたい」
チアゴ記者は、日本の男子のみならず、女子のフットボールにも非常に詳しい。今回も、日本と日本のフットボールへの愛情がたっぷり感じられるコメントを伝えてくれた。〈第1回からつづく〉

