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「ちょっとしたドジだ」ドジャース・ベッツの“薬指骨折”は「プロ意識の欠如」なのか?…既報で感じた日米スポーツメディア“文化の違い”とは
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byNanae Suzuki
posted2025/06/06 06:00
5月末に自宅で左足薬指を「まさかの骨折」したロサンゼルス・ドジャースのムーキー・ベッツ。すでに戦列に復帰したが、意外な珍事を米メディアはどう報じたのだろうか?
スポーツ専門誌『Sports Illustrated』は、ロサンゼルス・タイムズの報道を引用する形で、「夜中にバスルームへ向かう途中、暗闇の中で足の指を壁にぶつけた」という、何とも日常的で奇妙な経緯に注目。
本件が3月にシャワーを浴びようとして足を滑らせ、足首を負傷した同僚のフレディ・フリーマンに続く今季2人目の“バスルーム事故”である点にも触れ、軽いユーモアを交えつつ紹介していた。
MLB公式サイトも、本人の「誰にでも起こること」というコメントをそのまま掲載。ロバーツ監督の「足の指の先端の骨折で、あとは本人の痛みへの耐性次第」との談話とともに、あくまで“日々のコンディション”の一環として扱っている。
米メディアの報じ方は「意外」?
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こうした報じ方を見ていくと、意外な感想を持つ野球ファンも多いのではないか。
結果にシビアで、特に巨額の報酬を受け取る立場のスター選手が調子を落とそうものなら、遠慮なく批判の矢を飛ばしてくる印象の米メディアが、思ったよりも温かく(?)大スターの凡ミスを報じているのだ。
だが、実はそこにこそ米スポーツメディア特有の日本とは少し違った「スタンス」が見えてくる。
<次回へつづく>

