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ケガ人続出ドジャースでベッツの「薬指骨折」が批判されないワケは? 米老舗スポーツメディア「公平な批判は遠慮なくするが…」日米報道の“差”
posted2025/06/06 06:01

5月末に自宅でのアクシデントで左足薬指を骨折したドジャースのムーキー・ベッツだが、わずか4試合の欠場だけで試合に復帰した
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph by
Getty Images
ロサンゼルス・ドジャースのムーキー・ベッツが、5月末に本拠地で行なわれたニューヨーク・ヤンキースとの試合を欠場。その後に“思わぬ事件”で「足の指を骨折」していたことが判明した。幸い軽傷で、故障者リスト入りこそ免れたものの、ケガ人の多いドジャースだけにヒヤッとしたファンも多かったのではないか。今回のケガはベッツ本人の「不注意」が原因なのだが、実は本件の報じ方で、日米スポーツメディアの「意外な違い」も浮かび上がってきた。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
ロサンゼルス・ドジャースの主力であるムーキー・ベッツが「夜中にトイレに向かう途中、足の薬指を壁にぶつけ」て骨折したという“珍事”。米メディアはそんな大スターの凡ミスを意外にも温かく報じていた。
おそらく日本でプロ野球のスター選手が同様の経緯で試合を欠場した場合、批判的な意見も多いのではないだろうか? 一方で、そこには米スポーツメディア特有のスタンスが見えてくる。
「過失」に寛容、「違反」に厳格な米メディア
それは、選手の性格や行為の背景を重視し、「過失」と「規律違反」の間に明確な線を引くということだ。
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たとえば、元オークランド・アスレチックスのフェルナンド・エイバッドは2015年、ビーズクッションに座ろうとして尾てい骨を打撲し、1週間半の欠場。そのときも、米メディアは「ケガとは無縁の行為での負傷」と軽妙に伝えたが、責め立てるような報道はなかったようだ。