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ドジャース1年目、佐々木朗希と同じく苦しんだ山本由伸だが…「60点からメジャー級エース」になった3大要因〈千賀滉大とCY賞争い〉
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広尾晃Kou Hiroo
photograph byIcon Sportswire/Getty Images
posted2025/05/28 06:02

好投続きの山本由伸。自身メジャー初の2ケタ勝利にとどまらず、日本人初のサイ・ヤング賞も狙えるか
〈菅野智之/オリオールズ〉
10試4勝3敗0S58.2回50安10本10球32振 責20率3.07
5月21日ブルワーズ戦6回5安1本1球3振 責2(88-60)
無駄球が少なくなり、投球の効率が良くなっている。名捕手の誉れ高いラッチマンとの相性も良いようで、安定感が増している。
〈千賀滉大/メッツ〉
10試5勝3敗0S 55.2回43安2本26球52振 責9率1.46
5月25日ドジャース戦5.1回5安1本4球5振 責1(101-60)〇
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走者を背負っても動じないマウンドが目立っている。難点を挙げるなら、やや投球効率が悪いことか。規定投球回数ぎりぎりのため防御率1位になったり消えたりしているのは、その辺りも影響しているとみられる。
〈菊池雄星/エンゼルス〉
11試1勝4敗0S59.2回59安7本30球54振 責21率3.17
5月23日マーリンズ戦5.2回7安0本4球4振 責0(110-70)〇
23日のマーリンズ戦で6回途中無失点の好投。11試合目にして今季初勝利(メジャー通算42勝)となった。
〈松井裕樹/パドレス〉
21試0勝1敗0S21.1回12安2本10球25振 責6 率2.53
5月22日ブルージェイズ戦1回1安0本0球0振 責0(22-14)
5月24日ブレーブス戦1.2回1安0本1球4振 責0(32-19)
ここ4試合連続で「負け試合」に投げている。ホールドはつかない。球数が増えているのが気になるところだ。
朗希、今永、前田らの現状は?
負傷などでメジャー登板のない3人についても、成績と現況を振り返る。
〈佐々木朗希/ドジャース〉
8試1勝1敗0S34.1回29安6本22球24振 責18率4.72
〈今永昇太/カブス〉
8試3勝2敗0S44.2回35安7本14球34振 責14率2.82
〈前田健太/タイガース→カブス〉
7試0勝0敗0S8回9安1本6球8振 責7率7.88
佐々木は5月9日のダイヤモンドバックス戦後にIL入り。右肩のインピンジメント症候群を発症。そろそろキャッチボールを始めるという報もある。今永は5月4日のブルワーズ戦で左足を痛めてIL入り。復帰は6月後半になりそうだ。前田は5月1日にDFA(実質的な戦力外)に。カブスとマイナー契約を結び、17日AAAで先発するも2回4失点で降板。23日も先発して3.2回5失点と厳しい状況は続く。
最後は、今季まだメジャーで出場がない選手を簡潔に見ていく。
ILリスト入りしているパドレスのダルビッシュ有は、14日のAAA戦に先発したが、試合後右ひじに張りを感じるとのことで、復帰は遠ざかった印象だ。同じくILのレッドソックスの吉田正尚は、短い距離のスローイングを始めたが復帰のめどは立っていない。
ナショナルズ傘下AAAロチェスターの小笠原慎之介は、4月17日に脇腹痛でIL入り。マイナー契約フィリーズ傘下AAAリーハイバレーの青柳晃洋は、5月23日の登板で1.1回を投げて無失点。通算防御率は3.55になった。同じくマイナー契約のマリナーズ参加AAAタコマの藤浪晋太郎は21日、23日と救援登板して、いずれも1回無失点。2試合で4与四球、防御率は7.90。

