箱根駅伝では「2区を走りたい」…青学大の元“最強ルーキー”折田壮太（19歳）が志願の激走で見せたプライド「日本人トップという選択肢はない」 

　自信を持って臨んだだけに、悔しさは大きかった。

　ただ、次なる目標レースも迫っており、いつまでも引きずるわけにはいかなかった。

「2週間後に関東インカレがあることが、頑張る理由を自分にくれました」

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　気持ちを切り替えて練習に取り組むと、うまく立て直すことができた。

「関東インカレの4日前に体調不良があったことさえも、そこまで気にならなかった」と言い切れるほど、調子はずいぶんと上向いていた。

「留学生と勝負するという思いがあった」

　関東インカレは積極果敢に留学生に挑んだ。留学生がペースアップを図ると、すかさず前方にいた國學院大の野中恒亨（3年）の前に出て彼らに食らいついた。

「1番を狙うために、いかに長く先頭集団にいられるかが勝負。日本人トップを取るという選択肢だったら、野中さんの前には出ていない。留学生と勝負するという思いがあったから、あそこは前に出ました」

関カレでは果敢に留学生に勝負を挑んだ。いわゆる「日本人トップ」を目指す走りとは一線を画した　©︎Yuki Suenaga

　結局、留学生には突き放され、野中にも先着を許した。だが、折田は無難なレースをするつもりはなかった。実際に、目標は果たせなかったものの存在感は存分に示しただろう。

　関東インカレでは折田の同期の活躍も目立った。1万mでは安島莉玖が日本人トップの4位、さらには5位に黒田然が続いた。1500mでは小河原陽琉が、3月に右大腿骨を疲労骨折した故障明けにもかかわらず、2位に食い込んだ。

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