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「面接は何社も落ちました」あの人気ビーチバレー選手が明かす“アスリートの転職活動”のリアル…西堀健実(43歳)が言われた「まさかの一言」 

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吉田亜衣

吉田亜衣Ai Yoshida

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photograph byShiro Miyake

posted2025/05/22 11:00

「面接は何社も落ちました」あの人気ビーチバレー選手が明かす“アスリートの転職活動”のリアル…西堀健実(43歳)が言われた「まさかの一言」<Number Web> photograph by Shiro Miyake

西堀健実さん(Biid株式会社所属)のNumberWebインタビュー第1回/ウエア提供 ウィルソン

「セカンドキャリアを考え始めたのは、ここ2~3年」

 その結果、努力してきた活動の一つが実った。3月から新たな所属先としてbiid株式会社に入社することが決まった。

「求人募集に『海好き、集まれ』と書いてあったんです。ビーチバレーと海は切っても切り離せないじゃないですか。海辺を使っていろいろな活動をして収益を上げていこうという会社で、恩返しもできる。自分が会社でできることの幅が広がるのではないかと考えたんです。そして4年間は競技を優先させてほしいと、はっきり自分の意志を伝えました。セーリングの選手はアスリートサポート契約をしていて、ビーチバレーの契約選手は1人もいないんですけど、ゆくゆくはビーチバレーで収益を上げてくれることを期待していると言っていただきました」

 現在は競技活動に軸足を置き、合間をみて江の島にある本社へ出勤している。そしていずれ考えたいと思っていたセカンドキャリアのことも会社から提示があった。

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「セカンドキャリアのことを考え始めたのは、ここ2~3年なんですよ。だけど、先ほどお話したように私の場合は、将来のことを考えながらいろいろやろうとすると中途半端になってしまうので、今やるべきことを全力でやって積み重ねていけば、自然と次のキャリアが見えてきて、発想が生まれるのではないかと思うようになりました」

 競技生活23年目、新たな地で心機一転、シーズンを迎えることができた。西堀本人は「運がいいだけ」と言うが、果たしてそうだろうか。貫いてきた行動力と実現する力の根源となっているものとは何か。その秘密は過去の道のりにありそうだ。

インタビュー第2回に続く》

#2に続く
「家賃を払うのが精一杯でした」Vリーグを辞めた西堀健実が浅尾美和と出会うまでの“壮絶な生活”…「西堀ツインズ」と注目を浴びた裏の葛藤
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