バレーボールPRESSBACK NUMBER
「44試合は多すぎる」SVリーグ優勝監督が本音…なぜ苦言を? 大阪マーヴェラスがバレー界に投じた一石「女子バレーが強くなるために何が必要か」
posted2025/05/07 11:05
大阪マーヴェラスをSVリーグ初代女王の座に導いた酒井大祐監督(43歳)
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
SV.LEAGUE
44+2+3+2。
今季、大阪マーヴェラスが戦った試合数だ。レギュラーラウンドとチャンピオンシップのクォーターファイナル、セミファイナル、そしてファイナルと、計51試合を戦い抜き、見事SVリーグ初代女王の座についた。
2戦先勝方式のファイナルでは、昨季苦杯を嘗めたNECレッドロケッ川崎に2戦ともにストレート勝ち。今季から指揮を執った酒井大祐監督は力強く右手の拳を高く突き上げた。
ADVERTISEMENT
胴上げで歓喜を味わった酒井は、試合後の会見で「思ったよりも疲れました」と安堵が混じった苦笑いを浮かべた。
「女子バレー界に来て、悩みはもちろんありましたけどスタッフが協力してくれて、ここまで力を貸してくれた。また次のシーズンが始まる、と今日は思いたくないですけど、準備も始めないといけない。選手たちが成長するためにできることを探していこうと思います」
元代表リベロ、女子チームの指導は初めて
2004年からJT(現・広島サンダーズ)やサントリーでプレーし、日本代表に名を連ねた元リベロ。2018年に引退した後はサントリー、ジェイテクトでコーチを務めながら、2020年から24年まで大商大バレーボール部を率いた。指導者として多くの経験を積んできたが、女子チームの指導はマーヴェラスが初めて。もともとはコーチに就任する予定だったが、ダニエル・カステラーニ氏が健康上の理由で就任を見送ったことで急遽、酒井が監督に抜擢された。
就任当初「まずは女子バレーを学ぶことからスタート」と話していた通り、酒井にとっても、マーヴェラスにとっても今年は“チャレンジ”のシーズンだった。


