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「電撃移籍」スターダムの“アイコン”だった岩谷麻優は、なぜマリーゴールドへ移ったのか? 入団会見で記者が見た“親子”のような関係性
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橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2025/05/08 17:03
朱里とのIWGP女子王座戦がスターダムでのラストマッチとなった岩谷麻優
入団会見で見た、岩谷と小川のやり取り
岩谷は5月4日の後楽園ホール大会でマリーゴールド初出場。5月24日のビッグマッチ、代々木第二体育館大会から本格参戦となる。グランドスラム(全タイトル奪取)を狙うとのコメントもあり、大物を迎え入れる旗揚げメンバーたちの心境も気になるところ。岩谷は元スターダム勢の力を認めつつ「新参者にベルト獲られないように、うかうかしないように」とも。
会見のあった5月1日は小川の誕生日。岩谷の入団は「一番素晴らしいプレゼント」だと小川は言った。岩谷はケーキ持参で会見に。
「小川さん、マリーゴールドに岩谷麻優は必要でしょ?」(岩谷)
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「まあ必要だからここにいるんじゃないの?」(小川)
岩谷は完全にリラックスしていたし、小川がここまで相好を崩すのを見るのも久しぶりな気がした。やはり親子なのだ。隣に小川がいる状況はどんな感じがするか。岩谷に聞いてみた。
「14年以上プロレスやってきて、そのうちの13年くらい一緒だったので。1年くらい離れても“久しぶり、懐かしい!”っていう感覚はないんですよね。安心できる場所というか、いつも通りだなって」
岩谷はどんな輝きを放つか?
これが自然な流れだったと言うしかない。ただ岩谷参戦によって、マリーゴールドの勢力図は大きく変わることになる。これから新鮮なカードが次々と実現していくはずだ。そこで新たなモチベーションを得た岩谷はどんな輝きを放つのだろうか。
岩谷入団によって、大会チケットは一気に売れ出した。逆に“アイコン”を失ったスターダムの選手たちも奮起しなくてはいけないだろう。
岩谷はスターダムの選手たちへのメッセージを求められると「連絡をくれた選手には個別に連絡したので」と具体的な言葉を避けた。ともあれスターダムがこれから正念場を迎えるのは間違いない。マリーゴールド入りは“既定路線”。それでもやはり大事件なのだ。

