中日「4年連続最下位」危機から脱出なるか…25歳ブライト健太に感じる主砲の気配　思い出される高校時代の“片足ケンケン事件”ってナンだ？ 

　代打の勝負は、最初のひと振りだ。

　そこにジャストミート能力を有する打者は、代打の資質ありと見て良い。

　投げるのは学生時代からちょっと苦手にしていたが、抜群の全身のバネと先を突こうとする旺盛な進塁意欲を持ち、走る才能も一流だから、レギュラーとして長い時間見ていたい選手でもある。だが、そこへの足がかりとして、まず「代打の切り札」として橋頭堡(きょうとうほ)を築いても良い。

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　プロは、まず試合に使ってもらってナンボであろう。

上武大時代のブライト健太　©JIJI PRESS

忘れられない「高校時代のある記憶」

　そして、ブライト選手の「全身のバネ」と「先へ先への推進意欲」なら、忘れられない記憶がある。ブライト健太選手、都立葛飾野高3年春の都大会だ。高校通算40弾近く。木製バットでも柵越え連発の評判を聞いて向かった、今はなき神宮第二球場。

　グラウンドに入ってきたブライト選手が松葉づえを突いていて驚いた。

　スタンドで応援するベンチ外の選手に訊いてみたら、右足首じん帯損傷だという。程度によっては入院治療もある重傷である。

　ガッカリしつつも、相手の日大三高の選手も見たかったから試合を見ていたら、最終回の攻撃に代打で出てきたから、また驚いた。

　バットを杖にして、右足を引きずりながら打席に向かう。

「都立でしたから、三高と試合してもらえるなんてないじゃないですか。どんな凄いボール投げるんだろうって、どうしても打ってみたくて。監督さんに志願して出してもらいました」

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