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「ドジャースを愛しているが、これは違う」トランプ大統領は大谷翔平を絶賛も…ドジャース現地ファンの賛否両論「胸を打ったカーショーの言葉」
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笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byAFLO
posted2025/04/15 11:00

4月7日、ホワイトハウスを表敬訪問した大谷翔平らドジャースの選手たち
「オオタニはまるでムービースター」
直接の言葉はなかった田澤だったが、カージナルスとのワールドシリーズでは6戦中5試合に登板し無失点。上原へ勝利の襷を渡した彼はホワイトハウス訪問をこんな言葉で表現した。
「会えて光栄です。勝ったから会える人なので本当に勝てて良かったです」
そして今回。トランプ大統領は大谷翔平へ歴史的賛辞を贈った。
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「1シーズンで40本塁打を放ち、40盗塁を達成した選手はこれまでたった6人です。それは40−40クラブとして知られています。ナショナルリーグのMVPに満場一致で選ばれたショウヘイ・オオタニはまるでムービースターのようですね。彼には未来もあります。考えてみてください。彼はそれ以上のことを成し遂げ50−50クラブのメンバーになったのです。54本塁打を放ち59盗塁を記録し、メジャーリーグ149年の歴史で前例のない偉業を成し遂げました。その信じられないことを史上最高の試合で誰も可能だとは思っていなかった6打数6安打で成し遂げたことは本当に信じられないことです」
「ドジャースを愛しているが、これは違う」ファンの思い
今回のドジャースの訪問。印象としてはお互いに対する敬意が表れ、穏やかな空気が流れていたと感じる。だが、米国内では今回の訪問には批判の声もあふれていた。無論、それは政治的なものであり、関税問題、政策に大きく関連していると感じるが、熱烈なドジャースファンがSNS上で批判を繰り返した。
「ドジャースを死ぬほど愛しているがこれは違う」
「この大統領はロサンゼルスで暮らす人々を政策で脅し攻撃し続けてきた」
「トランプはロサンゼルスの人々のために姿を現したことがない。だが、ドジャースはトランプのために訪れた。今シーズンの試合は見たくない」
様々な意見があって当然と感じるが、ファンが自分たちの愛するチームをここまで批判するのも米国ならではの文化だろう。
その中でチームを代表し、トランプ大統領の前でスピーチしたチームきっての生え抜き、リーダーのクレイトン・カーショーが語った言葉には胸を打たれた。それはドジャース・ベースボールの真髄だった。