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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「コントロールに破綻がないし…」中日“3年連続最下位”の惨状を救う“救世主候補”たち…4球団競合黄金ルーキーには「ちょっと待った」
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byJIJI PRESS
posted2025/04/12 06:01

今季ソフトバンクから中日に移籍した三浦瑞樹。3年連続最下位に沈むチームの救世主になれるだろうか?
三浦投手はもう間もなく一軍のマウンドでの奮投が期待できそうだが、故障上がりの草加投手は、夏場あたりからの一軍参戦になろうか。
そこまでは、なんとか勝ち負け差2つ、3つぐらいで食い下がっていければ……いつもの年とはちょっと違う「秋」を迎えられそうな予感が、今からしてきている。
4球団競合の逸材は…「長い目」で見て
と、ゴールデンルーキー・金丸夢斗がいるじゃないか……そんな声が聞こえてきた。確かにそうだ。4球団競合の末に獲得した何年に一度の逸材サウスポーだ。
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しかし、ここは「ちょっと待った!」だ。
すばらしいボールを投げるが故に、関西大の1年生当時からずっとエース格で投げ続けた投手だ。
神戸・神港橘高でも、そこまでゴリゴリ練習を積んだわけでもなく、大学では試合で投げることが優先されて、プロで1年間元気に投げ続けるための体力、さらにいえば、プロで10年エースとして奮投してもびくともしないほどの体力……そこを確かなものにするための「強化練習」は、そこまでなされていないのが、逸材・金丸夢斗の唯一の「弱点」というのが現実だろう。
このことは、以前のこのコラムでも、中日ドラゴンズの皆さまに繰り返しお伝えしてきた。
モノが違うのは、誰もが認める通り、間違いない。それだけに……いや、それだからこそ、今年はファンもチームも、誰より本人が基礎体力の強化につとめる「辛抱の1年」にしていただければ。大きな楽しみは、ちょっと先に取っておこう。
